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シリアス





貴公を包み込むのは、深い闇


「また、あんな奴等の相手をされていたのですか」
「もう…慣れたさ」

好きでこんな行為を続けているわけではない。
復讐の為には、付き物なのだ。

「さっき、二人の騎士団の相手をしてきたよ」

屋敷の廊下の物影にひっそりと潜む二つの影。
過去の二人の関係は元従者であり、今は赤の他人を装う。

「あまり…無理をなさらないで下さい」
「わかってるよ、ヴァンデスデルカ」

そんな華奢な身体で鍛え上げられたファブレ公爵直属の白光騎士団の男たちを相手にしているだなんて。
それも、毎晩のように。

「…もう少しで、アイツらの信用を得ることが出来る」

復讐の為だと言って、そこまでして何故己の身体を差し出すのか。
男たちに身体をなぶられ、弄ばれ、掘られ続ける。
愛し合っているわけでもない。
そんな無意味な性行為を毎晩毎晩飢えた獣ばかりが募る部屋で。

「私は、貴公の身体が心配なのです」
「お前が気に障ることはないさ」

無理な笑顔をこちらに向けて。
平気なわけが、ない。
昼は主人に仕え、夜は意味をなさぬ情事の数々。
そんな生活を続けていて身も精神も持つとは思えない。

「しかし…「ヴァンデスデルカ」

言葉を放ちたかったが、瞬時に遮られてしまった。
ガイは首を数回横に振った。

「良いんだよ、ヴァン。これは俺が一人で決めたことだから」
「ガイラルディア、様っ…」

どうしたら、この子を救ってあげられる。
昔とはだいぶ変わってしまった。
幼かった可愛らしい瞳も小さかったこの身体も痛々しい棘を放ち、他人に汚されてしまった。
それを止めてあげられなかった自分が一番、惨めだった。

「ヴァン…?」
「………っ、」
「ヴァン」

無意識に腕を引き寄せていた。
いち早く胸へ導き、抱き締めていた。
周りの気配も気にせずに。

「どうしたんだよ、一体」

突然の抱擁に驚いてしまっただろう。
不安げに、何度も名前を呼ばれた。

「すいません、ガイラルディア様っ…」

ただ、謝ることしか出来なかった。

「…馬鹿だな、なんでお前が泣くんだよ」

それは知らず知らずの内に、零れてしまっていた一粒の…大きな涙。





END.
UNDER.あとがき
09/07/14

◆あとがき◆
騎士団×ガイ前提みたいなVGで。
また意味不明な文章が完成してしまいました…(汗
軽く黒ガイです。
騎士団の相手を復讐の為に、と健気にこなすガイ様を元従者からしたら見てられないのですよ。
そしてそれを知っていながらも何も出来ないヴァンデスデルカはもっと苦痛。
ただ、抱き締めてあげることしか出来ない…みたいな。
毎回捕捉が付きものになってしまっていますね^^;
まずはそれを改善しなければっ。

最後まで読んで下さった方々いましたら、ありがとうございました!

村瀬りんく


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