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「旦那のその眼鏡…伊達だったんだな」
「ええ、そうですよ」

長い距離を移動して戦闘疲れした俺達は旅路の途中にあった宿屋に泊まることにした。
今日はジェイドの旦那と二人部屋。
…まぁ、いつものことなんだけどな。
俺はトップスを脱いだラフな格好でベッドの上で趣味である音機関をいじりながらジェイドに話し掛ける。

「それ譜業なんだろ?マニアの俺としては手に取ってじっくり観察してみたいところ…なんだが…」

椅子に腰かけ、足を組んだまま読書をしているジェイドの顔を横目で伺う。
本の字を追っていた目の動きが止まった、ということは返答を考えていることなのだろうか。

「ジェイド…?」
「今は使用中ですので…かけたままの状態でも宜しければどうぞ、ご自由に」

かけたままの状態で…って。
その眼鏡は伊達なわけだから取り外してもアンタは困ること、ないだろ。
内心思ったことは口に出さず、許しが出るとは思っていなかったので少し驚いた。

「どうしました?観るんですか、観ないんですか」
「観るっ!観るに決まってるだろ!」

そそくさとベッドからジェイドの元へと移動する。
ジェイドは読んでいた本を開いたまま俯せにし、サイドテーブルの上へと乗せた。

「何だよ。本、読んでてもいいんだぜ」
「いえ…折角ですから」
「…?そうか?じゃあ早速フレームの部分から…」

沸き上がる好奇心のまま、眼鏡に手を伸ばそうとした。
瞬間、ジェイドの口が開いた。

「ガイ。立ちっぱなしでは疲れてしまいますよ。どうぞ、こちらに座って下さい」

ポンポン、と手を叩いて置いてあるところを見るとジェイドの片膝があった。
つまり、それはそこに座れという意味で。
どうしてだか嫌な予感が頭の中を駆け巡る。

「い…いや、いいよ旦那。何だか悪いって」
「そんなことありませんよ。…そうですねぇ。私の厚意を断るというのならこの話は無かったことに…」

反射的にジェイドの誘いを断ってしまった俺だが、そうなると話は別で。

「…わかった、座るよ」

譜業を間近にしてじっくり観れないだなんて生殺しだ…と感じた俺は素直にそれを受け入れることしか出来なかった。





股間に片足を入れ膝の上に腰を下ろす。
その時、一緒にジェイドの両腕が腰を掴み身体を支えてくれた。

「………!」
「さぁ、お好きなようにご覧下さいv」

向けられた笑顔が胡散臭いと思ってしまったなんて、口が裂けても言えない。
いつも同じ高さ程にあるジェイドの顔が膝の上に座ることで今は見下ろす、という形になる。
なんとも不思議な感覚だ。
そんなことを考えている内に頭の中は目の前にある譜業のことよりもジェイドのことばかりを気にかけてしまっていて。
無意識に伸びていた腕は眼鏡を通り越し、彼の頬を伝っていた。

「ガイ…?」

俺の変貌ぶりに違和感を感じたのかジェイドに小さく名前を呼ばれる。

「どうか、しましたか?」

胸の鼓動が早くなっていくのが嫌な程に身体中によく響いて聴こえた。
それはどうしてだが、よく分からなかったがただ一つだけ確信が持てることがある。
原因は…この男。
譜業のことを考えてしまえば食事すらとることを忘れる集中力を持っている筈なのに。
手が無意識に伸びてしまったところはジェイドの頬で。
まつげ長いよなぁ、とか唇綺麗な形してるよなぁ…なんて、たわいのないことを思ってしまっている自分がいた。

「旦那って、綺麗な顔立ちしてるよな…」

つい、ポロリと思っていたことを口にしてしまった。
流石のジェイドも俺の予測不可能な会話の受け答えに驚いたのか、次の行動に移るまで二人して間があった。

「えっ、あ…いや何でもないんだ、本当。今の聞かなかったことにしてくれっ」
「………」

何をこんなにも焦ってしまっているのだろうか、俺は。
観ようとしていたのはジェイドが掛けている眼鏡であって、譜業であって。
それなのにいつの間にかジェイドを目の前にしたら譜業どころではなくなってしまっていた。

…おかしい、と思う。
こんなのいつもの自分ではない。

ジェイドの頬に触れていた手を退けようとしたが、逆に手首を掴まれ引き寄せられた。
気付いたときにはすでにジェイドとの距離が縮んでいて。
中途半端に開いた口に舌が侵入していた。

「ふ、んっ…ン、あ…」

舌を強引に絡められ、息をすることもままならない。
手首を掴まれていた腕がジェイドの首へ回すように誘導されていた。
俺の身体を支えているジェイドの腕達はさらに距離を縮めようと腰の辺りにグッと力を入れてきた。

」は、っは、はぁ…ふぅ…」

ようやく長い口付けから解放された。
身体が酸素を欲していて必死に息を整える。
仕掛けてきた当の本人は何事もなかったかのように平然としていて何だか少し頭にカチンときた。

「いきなり、何…すんだよ…」
「あなたが私に触れて欲しそうにしていたので。違いましたか?」
「〜〜〜っ!///」

違っては…いないかもしれない。
現に唇同士が離れた瞬間、名残惜しい…だなんて思ってしまったぐらいだ。

「それにきちんとあなたのココ…反応してくれていますよ」
「っ、ふぁ…」

足の間にある膝が、くいっと上に押し上げられ肉棒を優しく掴まれた。
この時点でもうすでに譜業どころではない。
なんとジェイドの膝が小刻みに動き出したのだ。

「―――ッ、あ、はぁ…!///」

身体が震え、ジェイドにしがみつくことしか出来なかった。

「満更…嫌なわけではないのでしょう?」
「…///ここじゃ、嫌だ…ベッドが、良い…ジェイドォ…」

俺の理性は一体どこへやら。
いつの間にか、ジェイドに甘える形になっているではないか。

「眼鏡…もう宜しいのですか?でしたら続き、ヤらせてもらいますよ」
「後でもう一度ゆっくり観せて…くれ。だから今は…ん、っ…」

再び唇が重なり合った。
何度も角度を変えられ、互いの唾液が混ざり合う。

「今は…なんです?」
「今、は…ジェイドが、欲しい…」

ジェイドは掛けていた眼鏡を取り外し、サイドテーブルの本の隣に置く。
身体を優しく抱えられすぐそばにあるベッドに寝かせられた。

「あなたが可愛らしいことを言ってくれるので…手加減出来そうにありませんよ」

インナーを脱がされ肌を触れられた。
その度に身体の芯が、ゾクゾクする。
何かを期待しているのかもしれない。
これから、ジェイドにされるであろう行為の数々を。
そんなことを思っている俺はとんだ淫乱に見られているのかもしれないな。

ジェイドに出逢ったことで、俺の中の優先順位が知らない間に変わってしまったようだ。

ジェイド>譜業





END.
09/04/12〜09/06/10

◆あとがき◆
んんん〜?^^;
補足するとガイ様の中で1番だった譜業がジェイドに負けたというお話です。
いつの間にかガイ様はジェイドの虜になっていたわけです。
それに気付いていなかったガイ様って可愛いですよね〜v

最後まで読んで下さった方々、ありがとうございました。
気に入ってくれましたら感想等、拍手・掲示板にてお願いします^^

村瀬りんく

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