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10'J誕



「祝ってくれなくて、いいんです」

今までの会話を根本から全て、否定された返答。
その突然と言える心の変わりようにただただ首を傾げることしか出来なかった。

「…どうして?」

理由が欲しい。
きちんと最後まで納得出来るような、正当化された理由が。

「私にそんなものを貴方に祝って貰える権利なんて…」
「だから、俺はあるって言ってるんだ」
「からかわらないで下さい。そんなこと、誰が好んで」
「俺がっ、」

言葉と気持ちを受け止めてもらえないもどかしさに、腹が立つ。
思わず身を乗り出してしまう程、怒りは素直に表面にまで出てきてしまっていた。
ネガティブすぎるその思考に蓋をして、閉じ込めてやりたい。

「…俺が、祝いたいんだよ。アンタの、誕生日。きちんと最初から、最後まで」

そのくらい、いいだろう?
確かにアンタの性格上、生まれてきた誕生日すら過ぎていく日々と何らか変わらない、と言うかもしれない。
個人の勝手だ、とジェイドはしれっと最後まで言いきった。
それならば、大きく言葉を反転してやりたい。
他人の誕生日をこっちが勝手に祝うのも個人の勝手なのではないのか、と。

「それも恋人の役目じゃ、ないのかよ」
「…よろしいのですか」
「何だ。不満かよ」

まだ何か不安があるのか、ジェイドは未だ腑に落ちない表情をしている。
皮肉屋の恋人は厄介で手がかかる。
何を思って否定を続けているのかは分からないが、普通ならそろそろ骨が折れてもいいころだ。

「私は、貴方が思っているよりもたいしたことはしていません。誕生日を祝って貰える義理なんて、無いに等しいんですよ」

再び、始まった。
こういうジェイドは喋り出したら止まらない。

「つまらい人間だと、つくづく思います。協調性がないと言うのでしょうか。人と接するのが正直苦手でした。それは、今も変わらないとこですが…。
いつしかそんな自分が嫌になった。人の心が掴めなくて苛立ちを覚えたこともあります。どうしてこうなってしまったのか、自分で自分を理解するとこが出来なくなりました。
何の為に、今を生きているのか、と」

閉め込んだままの鬱憤を、全て吐き出すように綴られた。

「不思議ですね。ガイ…貴方とは、それが感じられないのです。何故でしょうか」

ジェイドからの微笑みが零れていた。
いや、正確には苦笑と言った方が正しいのかもしれない。
だいぶ表情が和らいだ気がする。

「知りたいか?」
「気になりますね」
「答えはアンタの誕生日を祝ってからにしよう、な」

そうして、ジェイドに恋人としての一言を告げる。
「生まれてきてくれて、ありがとう」と。



Happy Birthday!
end.
2010/11/22

ぶぁッ!
いつにも増して意味不明な感じですよね!←
今日はジェイドの誕生日だから〜いい夫婦の日だから〜と、普通は皆さん甘〜いネタの小説を書きますよね、書きますよ、ね…(反省
しかしこれが、私のジェイドに対する愛の証です^^(言い訳
ガイが、ジェイドの全てを受け止めてくれているんだから、良いじゃないか。
けど、ただ甘いだけのネタじゃなんか物足りないよ、何かインパクトが欲しいよ、の結果がこれです(笑
正直、きちんとした時間が確保出来れば裏とか…そこら辺を甘く出来たのかもしれない。


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