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妄想圏外区域
裏庭


「あーあ、今日から外掃かよ。めんどくせー…」

「そう?まだそんなに暑くないから大丈夫だよ」

「気候の問題じゃなくてさ。一々靴履きかえて外に出なきゃいけないのが面倒くさいんだよ」


ぶつぶつ文句を言いつつも、掃除はちゃんとやる佐久間君と一緒に昇降口へと向かう。
風丸君や源田君は教室掃除に割り当てられていて、僕達とは別行動。

同じ外掃の人達はもう先に行ってしまったみたいで、靴箱の中が上履きへと変わっていた。


「さっさと終わらせるか」

「うん」


靴に履きかえて少し重めの扉を開くと、涼しい風が出迎えてくれた。


「えぇと…、場所は確か東棟の裏庭だったっけ」

「ああ」


掃除道具もその近くにあるはずだから、手ぶらでそこへと歩き出す。佐久間君と他愛もない話をしながら校舎の角を曲がった、瞬間。


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