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妄想圏外区域
接触


次の日。

登校している途中で一際目立つ赤い髪を見つけた。

昨日の今日なので嫌でも目がいってしまう。

鬼道君に言われたこととを反復しながら、ゆっくり彼に近づいていく。


「おはよう」

「………」


にっこり笑いながらそう話し掛けると、嫌な顔とまではいかないまでもあからさまに迷惑そうな顔を返された。

遠回しに話すのは苦手だから、用件だけ言っちゃおう。


「今日の放課後、待ってるからね」

「…は?」

「サッカー、好きなんでしょ?」


疑問系にしたけど、心の中では確信していた。それを裏付けるように見開かれる彼の瞳。


「鬼道君達や僕のスライディンをかわす力量を持っ「…俺は」……?」

「俺は、あんな球蹴りなんかしたくねぇんだよ。…気分悪ぃ、二度と俺に話し掛けんな」


とても冷たい、でもどこか悲しそうな顔でそう言われて、僕は何も言えなくなった。

彼は小さく舌打ちをすると、足早に去っていってしまった。


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あきゅろす。
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