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妄想圏外区域
急転


「ごめんっ、補習受けてて遅れ……た?あれ?なんで南雲が?…もしかしてサッカー部に入る気になったのか!?」


額に汗を浮かべながら嬉々とした笑顔になる乱入者、もとい補習で遅れたらしいキャプテン。

そんなキャプテンに、南雲君はああ、と鷹揚に頷いて詳しいことはそいつらに聞けと言って部室から出ていってしまった。


僕の手を握って。


……あれ?もしかして連行されてる?

後ろから聞こえてくる風丸君や染岡君の声を無視して、南雲君はいきなり走り出した。

手をしっかり握られてるから、必然的に僕も足を動かす。

この先に何が待っているのかは分からないけど、とにかくさっきの誤解は早く解くに越したことはない。
男同士に偏見があるわけじゃないけど、流石に…まだそんなに親しいってわけでもないし……、うん。

走らされるがままに、グラウンドから校舎へ、階段を上って…、屋上へと続く扉を、南雲君は勢いよく開けた。

太陽が眩しくて、思わず目を細める。

逆光で分かりづらいけど、人らしき影が1つ2つ…9つある。


「紹介するぜ。こいつらが俺とお前以外のカオスのメンバーだ」


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