妄想圏外区域
B
少しの沈黙の後、風丸君は何かに気付いたらしく、訝りながら目を細めた。
「俺、達…?」
「ああ、俺達だ。俺と、元プロミネンスの精鋭9人。そいつらと俺と吹雪で新しいサッカーチーム…カオスを作る」
「…は……?」
「部に入るとは言ったが仲間になるとは言ってねぇだろ。ちなみに監督の了承はちゃんと取ってるぜ?お前等の良い刺激になるだろうとか言って」
「違う!そこじゃないっ」
南雲君の言葉を遮って風丸君が叫ぶ。
染岡君も険しい顔をしていて…、勿論僕も彼の台詞の中にあったある一点に疑問を抱いていた。
「…なんで吹雪がお前達の方に行かなきゃいけないんだ」
「はぁ?んなの決まってんだろ」
南雲君はそう一蹴して、
「吹雪は俺の恋人だからな」
一瞬でその場を凍りつかせる、爆弾を落とした。
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