*Heart Swing* 9* 「...っ、だい、じょうぶだ... 気にしないでくれ」 『で、でも...』 東条は額にうっすらと汗をかいている。 呼吸も少し荒いようだった。 渚はこのままではいけないと思い、 とっさに東条の腕を引っ張って 肩にかつごうとした。 「、!!!」 『絶対に大丈夫なはずないです!! 今から上に運ばせてもらいます!』 「やめろ、俺は何とも...」 『もう.....! つべこべいわないでください!!』 シーン.... 渚のその一喝に一瞬で店内が 静かになった。 一喝された本人は予想もしなかったことに ポカンとしている。 『....あ』 慌てて笑顔をつくると 渚は丁寧に告げた。 『騒がしくしてしまって申し訳ありません どうぞみなさん、ごゆっくり。 あ、店長 上の部屋お借りしますね。』 「あ、はーい!」 さり気なく店長に断りをいれると 東条を連れて そのまま階段をあがっていった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |