先生 × 生徒シリーズ (with かずねちゃん)
2
「あーっ、それ俺のポテト!!」
「俺が奢ったんだから俺が食べてもいいだろ。」
「…そういえば、そうか。」
太郎はアホだ。
まあだから一緒にいてすごく楽だし、愉しいのだとは思うけど。
今は大学の最寄り駅のマックで太郎とダベっているところ。
大きな駅とあって、マックもそれなりに広くて綺麗だ。
「太郎お前さー、オレオレ詐欺とかひっかかんなよ?」
「何、晴希にしては優しいじゃん?」
「いや、友人として恥ずかしいから。」
「そこ?!」
「それ以外に心配する要素がない。」
「いや、俺が困るとか…」
「心配するとでも?」
「デスヨネー…はは。」
(嘘だよ、心配する。)
たった一言、優しい言葉をかけてあげることが、俺には出来ない。
失う怖さを知っているから。
突き放されて追い縋ることなど、出来やしないから。
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