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* 凪side *
きょうははれ。
かぜもふいてて、すごく、いいてんきだ。
だからおきにいりのばしょにいったら、しらないひとがいた。
ここにくるのは、かいちょーだけだから、ほかはぜんぶ、しらないひとだけど。
まあ、かいちょーも、ねてるのをみたことがあるだけだし。
たいしてかわりはない。
かいちょーがかいちょーなのは、でんわでだれかとはなしてるときにじぶんでいってたからだ。
「おれはかいちょーなんだぞ、」って。
うそだけどね。
ごめんなさい。
そのしらないひとは、かみのけがしろくて、めがあかくて、きれいなひとだった。
(うさぎさん、みたい)
みためもそうだけど、まわりのふんいきとか。
ぼくがちかづいても、きづかないみたい。
ぼーっとしたかんじで、べんちにすわってなにかをみてる。
「ニャー。」
なんだかそれがすこしかなしかったから、こえをだしてみた。
きこえたかな。
きょろきょろとまわりをみて、そのひとはすぐにぼくにきがついた。
…むひょうじょう。
でも、こわくはなかった。
「おいで」っていってくれたそのこえが、すごく、あったかかったから、ね。
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