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* ??side *


「あれ、おはよう五十嵐くん。」

「…はよーございます。」


始業式の、舞台裏。

講堂の裏口からそこに入っていくと、副会長の立川凛が挨拶してきた。
若干、驚いたような顔付きで。

俺がここに来たことによほど驚いたらしい。


まあ確かに、朝にある行事に参加したのは中等部の頃から数えるほどしかないし。

それも全部凛さんに起こしてもらったもの。
そんな顔されるのも当たり前か。



ちなみに会計の先輩、宮原弥生は、器用に椅子に座ったまま爆睡中。

この先輩は誰も起こせないから、放置されている。
起こしたあかつきには、多分この講堂にいる数十人が怪我をするはめになるだろうから。

いわゆる超能力保持者ってやつで、無理に起こすと力が暴走する、らしい。

初等部のときに大きな事件を起こしたことがあるらしく、教師も見て見ぬ振りだ。


「凛さん、今年、転入生っていますか?」

「あー…っと、ね…」


「いるぞ、確か一人だけ。」

「あ、会長。」


どうやら生徒会長挨拶が終わったらしい。

舞台の方向から、少し疲れた顔で会長・笠城伊吹が帰ってきた。



「まあでも…相当変なやつだったぜ、転入生。」




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あきゅろす。
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