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修正版(途中)
7


けれど俺がこのゲームをやめたところで、生徒会室に平穏が戻ることはないだろう。
副会長がいる。

簡単に副会長の笹目とくっついてしまえばいいのだろうが、俺がそれを促すのは不可能。


だったらもう、俺とこいつが付きあ――言いたくねえなこれ。

でもそうするしかないのか?
少しの間付き合って、別れて、遊びだったんだようぜぇな、と言えば親衛隊は動くだろう。
だって、きっとこいつは別れた後も付きまとってくるに違いない。

そこで親衛隊の奴らの前でうっかり「転入生が鬱陶しい」とでも零せば…


苛めに屈してくれるかが問題だけれど、まあ俺たちに関わらないようになればいい。
最悪、生徒会室に来なくなればそれでいい。

さすがにそうなってまで笹目もこいつをここに連れてきたりしないだろう。



そんなことを考えていると、目の端で響が笹目の机の上のプリント類を持ち上げるのが見えた。

面倒ごとは嫌いなくせに、任されたら最後まできちんとやるその真面目さが好きだ。
自分の分だって溜まっているのに、当たり前だとでもいうように他の人を気遣う優しいところが、好きだ。




俺は、もう少しだけこのゲームを続ける。

響の為に何かをしたいと思う、自分の為に。
俺は響のためだったら何でも出来るけれど、それは絶対にしない。
あいつは自分の為に誰かが動くなんてことを、そんな面倒なことを、望んでない。

見返りを求められるくらいなら、あいつは自分で動く。


だからこのゲームは、俺のためのもの。

そう思っていたい。
見返りなんて、要らない。



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