修正版(途中) 9 「確かにシィァンはあんなうるさいの嫌だろーな。」 「嫌っていうか、無理。だから生徒会室あんま来ないかも。」 仕方ねぇなあと言いながらも駄目だとは言わない会長。 なんだかんだでもう10年くらいの付き合いだ。 俺がどこまでなら許容できるのかをわかってくれている。 それからはまた生徒会室には静寂が戻り、仕事を進める手の音だけが響いていた。 「じゃ、会長、俺終わったから帰るねー。」 「待ってろ、俺もすぐ上げるから。」 「え、やだ。バイオリン弾きたいから帰る。」 「昨日まで公演だったのに?」 「甘いなー会長は。そんなの関係ないでしょ? ってことで、ばいば 「待 っ て ろ 。」 」 「…はーい。」 結局のところ、俺はこの人に逆らえない。 それは会長の持つステータスだとかそういうのももちろん関係あるんだけど、 もしそういうのが無くても、同じかも、しれない。 俺と会長は、違う。 どちらが上とかそういう話ではなくて、「違う」。 俺も会長も、ふつうの人間がいう普通とはかけはなれているんだけど、なんていうか。 ま、よくわからないってのが一番わかりやすいかも。 [*前へ][次へ#] [戻る] |