修正版(途中)
3
「じゃあさ、彬。」
「ん?」
「なんであの子ここにいるの?」
生徒会室には許可をもらった人間か、役員しか入れないはずだ。
部外者にしられてはいけないような内容の書類もある。
大体仕事をするための場所なのだ。
応接セットはあるがお菓子を食べるための場所じゃない。
そこんとこわかってんのかな、転入生くん。
「…さあ?」
「さあって…えー。」
「笹目が毎朝引っ張って連れてきてるけどな。許可は取ってあんじゃねぇの?」
「俺、「あっ、彬と響二人で何はなしてんだよ!?内緒話はいけないんだぞ!」」
小学生ですか。
しかもやっぱり名前呼び捨てなんですか。
まあ別に自分の名前に特に愛着があるわけでもない。偽名だし。
俺は母親がチャイニーズのハーフだ。
生まれたのは中国で、だから本名は「響」と書いて「シィァン」。
日本では「ヒビキ」と読ませている。苗字はそのまま父親の「今田」だ。
だから正直「ヒビキ」という名前自体に愛着は無い。
俺を小さな頃から知っている奴とか、仲いい奴は俺のことを「シィァン」と呼ぶし。
ああ、こいつには「シィァン」なんて絶対に呼ばれたくないから、あとでみんなに知らせておかなければ。
「シィァン」って名前は結構気に入ってる。
意味もそうだけど、何よりも音が綺麗だ。
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