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詩集 No.1
致死量の愛


致死量の愛


それを目指してみな羽ばたくという
鳥も雲も流れる星も
遠くも近くもないその場所は
僕たちに見ることは出来ない

こちらとあちらの境界線が
確かな質量で光を吸い込んでいるらしい

致死量の愛を飲み干したら
そことの距離は縮まるかい?
君との距離は縮まるかい?
ゆっくりと息を止めたとしても 心臓はこんなにも動いている



そこを夢見てみな生きるという
意味も希望も温度でさえも
全てを何かに奪い去られながら
それでも歩いていくしかない

こちらとあちらを隔てるものは
ちっぽけなプライドと少しの空想らしい

致死量の愛を飲み干すけれど
まだ僕はそこに飛べやしない
誰がくれた愛なのかなど そんなのもうとっくに忘れたよ
冷たさが指先にしみこんでいく


ねえ 本当は誰よりも
ほら 拒んでいるんじゃないの

致死量の愛を飲み干した
そこに見えた景色は何だったっけ?

境界線を越えた僕は もう向こう側は見えなくなった


*****

「死」という言葉を使わないでそれっぽい詩をつくってみようという計画(笑)
どうでしょうー。
それ聞いてからだとまた違った感じすると思うんですけどね。

お題配布サイトTRさまから『致死量の愛を飲み干して』という題をいただき、それを少しいじらせていただきました^^ Thanks!



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あきゅろす。
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