在世界一號, 9 「おい柚、そんな奴いなくても俺がいるからいいだろ。早くしろ。」 「お、おう…。じゃあ響、またな!!本当にやめろよ!」 「はいはい。どうもー。」 早く送り届けて早くまたここに戻りたい。 響のペースだとあの書類を全て片付けるまであと一時間ってとこだろう。 多分副会長はあいつの部屋に一緒に入っていってそのまま夕食でも食べに行くから、 この生徒会室には戻ってこない。 つまり、俺と響の二人だけになる。 そしたらあいつの音が、聴ける。 四ヶ月ぶりだ。 気持ちがはやらないほうがおかしい。 「彬と響って仲いいのか?」 「どうだろうな。ただの幼馴染だ。」 「だってさっき二人で何か話してた!俺に内緒で!」 お前に内緒で何か話してたからなんだと言うのか。 自分より響のほうが仲がいいのが嫌だとでも? 「安心しろ馬鹿。俺はここにいるだろ。」 そうだ安心しろ。 お前なんか初めから色々対象外だ。 [*前へ][次へ#] [戻る] |