在世界一號, 3 連絡も、何もなかった。 いつもと変わらない様子で生徒会室に入ってきた響。 「おはよーう。ていうかこんにちわー。」 午後1時。 知らない奴(転入生)がいるから少し驚いた様子だったけれど、 それはまたいつものふにゃっとした笑みに変わった。 「遅い。」 「時差ボケしてたー。ごめんねぇ。」 「で?」 「んん?」 「どうだったんだ?公演。」 会計の席は会長の席の向かって左だ。右は副会長の席。 真ん中にある接客用のソファの横を通り抜けて、響がこっちに向かってくる。 「まあまあ?じゃない?」 「俺に聞くなアホ。」 「あははー」 「…ったく、変わんねぇな。」 表面上は普通に会話をしていても、俺は心の中で必死に祈っていた。 (お願いだから、柚、気付くなよ!!) まあ結局無駄だったのは、みなさんご存知でしょうけど。 [*前へ][次へ#] [戻る] |