在世界一號,
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そしてなんら変化の無いまま、文化祭。
相変わらず携帯電話の着信もメールも異常に多いし、郵便物も多い。
会長とは、あれ以来、もう二週間以上、まともな会話をしていない。
生徒会室にはなるべくいくようにした。
転入生が補佐になったら、いることが当たり前になるのだから、慣れておかなければと思って。
効果はあまりなかったけれど。
どうやら俺は本気であいつが無理らしい。
それでも吐き気が起こらなくなったのは、進歩と呼んでいいのだろうか。
「文化祭、ねぇ…」
『祭』は、嫌いだ。
何が楽しいのかよくわからないけれど、みんなが浮き足立つ三日間。
意味わかんない。
でもきっと他の人から見れば、俺がわかんないことがわかんないんだろうね。
まあでも別に他人にどう見られようが興味はない。
問題なのは、講堂で俺が演奏をしなければならないという、ただその一点。
理事長直々に頼まれてしまってはさすがに断るわけにもいかず。
公演でやってた曲にするか、CMの曲にするか、それとも全く別の曲にするか迷った。
で、結局、公演でやった曲にした。
知ってる人が多いだろうってことと、完成度がやっぱり一番高いから。
やるからにはちゃんと、ね。
今は文化祭初日の朝というか夜?の二時半。
こんな時間まで起きてたわけじゃない。
たまたま目が覚めて、寝付けないだけだ。
コーヒーと紅茶は飲んだら寝れなくなるからやめようと思ったら、水しかなかった。
ココアが飲みたいのに。
ああでも、買いに来たのはやっぱり間違いだったのかな。
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