在世界一號,
6
「じゃあなんであの子ここにいるの?」
「笹目が気に入って連れて来るだけだ。」
俺のことは言わない。
どう説明したらいいのかわからないから。
本命に向かって他の奴に惚れてる、なんて言えるほど俺はまだ大人になりきれない。
駆け引きは大事だけれど、それとこれとは話が別だ。
「へぇー。じゃあかいちょー追い払ってよぉ」
「悪いがそれはむ「なぁなぁお前らさっきから何話してんだよ!?」」
うわ、来やがった。
こいつのこういうガキくさいところが、嫌いだ。
そもそも俺は子供なんて大嫌いだ。
自分勝手で、それがまかり通ると思ってるその傲慢さが、許せない。
それでも年齢のせいにすればわからないでもないから、嫌いとはいえある程度は許容もできる。
でもこいつは無理。
なんでこの歳でそんなに自己中なのだろうか。親の顔が見たい。
「無視すんなよっ!何話してたんだ!?」
「ただ仕事の話だ。拗ねんなって。」
「なっ、拗ねてねぇよ!彬の勘違いだろっ!」
頬赤くしてんじゃねー。キモい。
見てくれはいいけど内面が腐りすぎてる。それを嫌ってほど知ってるから全然可愛く見えない。
響も帰ってきたことだし、そろそろこのゲームも潮時か?
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