在世界一號, 9 「じゃあ追い出せばいいじゃん?」 「だから無理なんだっつうの。」 「なんでー?」 「なんでも。」 「む。相変わらずジコチュー。」 「俺様だからな。」 くそぅ。 …べっ、別にいい声だーとか思ってないから!断じて!! それからはまた生徒会室には静寂が戻り、キーを叩く音と紙をめくる音が響いていた。 「じゃ、かいちょー、俺終わったから帰るねー」 「ちょっと待ってろ。」 「え、やだ。帰る。」 「待 っ て ろ。」 「……はぁい。」 結局この人には逆らえない。 幼馴染だけど、同じ歳だけど。俺とかいちょーは、違う。 [*前へ][次へ#] [戻る] |