在世界一號, 7 「柚、そんな奴に構ってないで僕と話しましょう?」 副会長の笹目だ。 いつも敬語。でもいつもと違う雰囲気。 (ふうん…) どうやら笹目は転入生が好きな様子。 どこがいいのか全く持ってわからないが、まあ別に興味もない。 「俺は今彬としゃべってんの!彬!お前も仕事ばっかりじゃなくてこっちきて話そうぜ!!」 「おう。」 え、かいちょー仕事してなかったよね? なのに休憩ですか? 休み中とはいえ生徒会の仕事は結構あるのだ。 11月の初めに文化祭があるので、それに向けたクラスごとの企画書のチェックとか、 この時期には部活関連のニュースが多いのでその書類の作成とか。 ちらりと仕事用の机を見やると起動中のパソコン。 そしてその横に積まれている書類たち。 素晴らしく面倒だけれど、生徒会に所属している以上仕事はきちんとやり遂げなければ。 (はぁ…) 副会長の机にある書類を幾つか手にとって椅子に腰掛けると、何故かかいちょーと目が合った。 [*前へ][次へ#] [戻る] |