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Long Song
4



- 永久side -



「永久、舌はいいほうか?」

突然響が尋ねてくる。脈絡がなさ過ぎて、話の流れがよくわからない。

「まぁいいと思いますよ?家は裕福な方ですし」

「酒は?」

「未成年にそんなこと聞いちゃ駄目だと思いますけどね…。
強いですよ。酔ったこと多分あんまりないくらいには。何ですか、突然。」

意味がわからない。
それでも素直に答えてしまうのは、響にそれだけ心を開いてるってことなのだろうか。

俺がJaxの前ヴォーカルだったことを素直に明かしたのも初めてのことだ。
理由を聞かれなかったその優しさがひどく嬉しくて。

「お前、俺の店でバイトしねぇ?」

「はい?」

要するにさっきまでの質問は、俺に自分の…響の店?え?

「響、あなた何歳なんですかっ!?」

「26…25だっけか。」

そんな若さで店を持てるなんてこいつ金持ち?
まぁいいや。それは置いといて。

「なんのバイトですか。」

「バーテンダー。」

ということは響の店=バーか。悪くなさそうだ。
カクテル作ったりするのも面白そうだし。
夜、そこで過ごせるのなら、こうやって見知らぬ人とヤることもなくなるだろうし。
安心して過ごせる場所があるのも、いいかもしれない。

「いいですよ。やります。」

「大丈夫だぜ、『こっち』もちゃんと面倒見てやるから?」

…どうやら響はいらぬ心配もしているらしい。
言っとくけど、俺は今まで夜に一人なのが嫌でこうやってふらふらしていただけのことで、そういうのが好きでやっていたわけじゃない。
嫌いではないけど、知らない人と体を繋げることに不安が無かったと言ってしまえば嘘になる。


「言っときますが、響。俺が良いと言っていないのに触ったら、すぐに辞めますから。」

そうは言っても、このひどく居心地がいい場所から、俺が離れられるかどうかはわからないけれど。
まだそれは、響には言わないでおこう。





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あきゅろす。
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