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透、遭遇する! 9
 その日の昼休み、俺にとってはありがたくない来訪者があった。

「先日はどーも、足達君!」

 扉のところからほほえみかけるその人は……例の副会長だ。

「な、ナベサン?! な、何か用ッスか?」

 副会長に気がついた沢木が慌てて駆け寄ってくる。

「沢木じゃなくて、足達君にね」

 俺はあからさまに眉を顰めてやった。

「あらら、嫌われちゃったかな。でも、昨日の件で、って言えばわかってくれるよね? こっちも結構てんやわんやだったんだよ?」

 にこやかだけれど、有無を言わさぬその物言いに、俺は何も言い返せなかった。

「お、俺もついてっていいッスか?」

「……ま、沢木も関係ないわけじゃないし、いいでしょ」

 横で沢木が安堵のため息をつく。

 不安げな顔の井原に、先に食べているように促して、沢木と共に副会長の後をついて行った。

 たどり着いた先は生徒会室。

 どっかの漫画みたいに豪華な絨毯が敷かれているわけでも、きらびやかな装飾が施されているわけでもない。

 普通の教室より狭い小部屋の中には折りたたみ式の長机がふたつ並べられ、少し古い型のノートパソコンが置いてある。

 壁には小さな黒板と飾り気のない時計が掛けられ、ガラス戸付きの棚には書類と食器類、部屋の隅の机の上には小さなコピー機と電気ポットが乗っていた。

 そして、奥に置いてある古い皮張りのソファの上には、週刊誌を顔に乗せて昼寝している男。

 ……あー、この巨体と長ランには見覚えが……。

「彰彦、連れてきたよ」

 副会長が声をかけるも、長ラン会長の反応はない。

 それを見た副会長はため息をひとつついて、俺と沢木にパイプ椅子にかけるよう勧めた。

 インスタントコーヒーを入れて俺たちの前に置き、向かい側の席に座ると、笑顔のままでさっそく本題を切り出した。

「足達君。単刀直入に聞くけど、《シエル》の早川とはどういう関係?」

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あきゅろす。
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