世界は謎でいっぱいだ 残念な吸血鬼パロ 残念。大切なので二度いいました ――――――――― ジェイドは実は吸血鬼だったらしい。驚いた。 ………… …嘘だ。 あ…あぁーという感じに納得してしまった。 いやだってジェイドだ。瞳は赤いし、髪さらさらだし、マントが似合う。それらはあんまり関係ないですね、とジェイドは読めない表情で笑った。 一瞬心をよんだのかと思ったがただ、声に出していたらしい。 しかもわかりやすいですねー表情だけである程度わかりますよといった。 「…なぁ、その、」 「元からか元からじゃないかですか?どちらかといわれますと後者ですね。実験していた時になってしまして。元からだとネフリーも吸血鬼になって大変じゃないですか。」 驚きましたーまさか実験で研究していた死体の中に吸血鬼がいるとは思いませんでしたから。途中蘇ってしまいましてね。倒したんですけど、その後興味半分で研究していたらこうなっちゃいましたと少しだけするどい歯を見せて笑う。 ニコニコと。 倒した時におった名誉の負傷ではなく、その後研究して出来てしまった所がこの大人らしいとため息をもらした。 「えっとあと、俺以外に知ってるやついるのか?」 そうですねーと顎に手をやる。 「ネフリーと陛下が知ってますね、あ、あと鼻たれもですか。…しかしもしかしたら鼻たれは記憶がとんで忘れてるかもしれませんからこれは数にいれなくていいです。」 そうなんだ、とディストの記憶が何故とんでいるのかなどは考えないようにして頷く。 賢い選択だと自分で思った。 ニコニコと笑う男に、でも、と聞く。 「でも、さ、…血とか吸わなくて大丈夫なのか?」 怖ず怖ずと一番知りたかったことを尋ねる。もしかしたら、けっこー我慢しているのかもしれない、と思った。 戦闘ばかりで血が絶えないこの旅はジェイドにとっては辛いものかもしれない。 聞くと、あまり人の血は飲まないようにしてますといっていた。 輸血のものをとっているので危害はないですよといっていたが生の血の誘惑は辛いのではないだろうか。 そう思う。 もし辛いなら戦闘中は……ジェイドがいない穴は大きくて大変だろうけれど、なんとかして参加せずにいさせたいとルークは思う。 辛いのを隠すのがうまい大人をちらりと見る。 あぁ、と頷いた。 「大丈夫ですよ。カレーか豆腐をいただければ十分血のかわりになりますから。」 ……………謎だ。しかしジェイド自身が嘘をついてる様子もない。 「そんなもんなのか?」 違和感たっぷりに首を傾けながら尋ねるとジェイドは笑った。いわく、えぇ、そんなものですよと。 世界は不思議でいっぱいだ。 ―――――――――― ツッコミ皆無。色気もない。 色んな場所でジェイドが吸血鬼になってる素敵な話を見て私も書きたい!と出来た話でした。 ………あれ?何かがおかしい |