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タマ●ヨを買ってきて下さい。



何故こうなったのかと上司の脱走癖以外の事で珍しく頭を抱えながら、思う。
ちらりと抱えているその頭痛の種をみると涙目のままきょとんとした表情で見つめてきた。一般的に愛らしいととれるその仕種。

はぁとため息をついた。

泣き止んだようだと無感情に思いながら先程からオロオロしている兵士に目線をずらす。
オロオロしているうえに目線が怪しい。
いやなんとなくわかるが、…ネクロマンサーが子供を抱えている姿(しかも妙になつかれている)なんて精神的にも衛生的にも悪いのだろう。
無駄に理解している自分の位置付けに苦笑しながらもう一度先程からひっついている子供を兵士に渡そうとする。
耳元で子供特有の泣き声が響いた。










はぁと何度目かわからないため息をつく。


ジェイド・カーティスという男は子供というものに面識はなかった。

と、いうか不安そうに警戒されたりすることはあっても懐かれたことはない。
子供のような育ちすぎた大人ならばあるのだが


訳がわからないと腕の中でひっしに縋り付いている子供を見て思う。
あの後どうやっても離れない、離そうと無理にするとその小さな身体のどこから出てくるのか不思議になるような音量で泣く子供に、引き取らせようとした兵士が――――師団長殿、その、差し出がましいようですが、どうやらなつかれておいでのようですしここは師団長殿が引き取られるのが一番かと、―――という進言があったのだ。

たしかにあの場ではそれが一番なのかもしれないと思ったが、


はぁとため息をつきどうも苦手な分野です、と呟いた。

何故こんなに懐かれたのかとぼんやり思う。
特になにかをしたわけではないのに何故こうも好かれたか、

卵からかえった雛がはじめて見たものに愛着をもつというようなもの、なのだろうかと考える。


そう考えて子供を見ると、風のフォニムによって切れてしまった後ろ髪がなるほど、ヒヨコのようだ。

フム、と子供の髪の毛を得に意味はなく撫でる。
ぐずぐずと泣いた瞳をめいいっぱい開いて子供は不思議そうに首を傾げた。




「名前は…ありますか?」

丸い目をさらに丸くした子供に目線をあわせ、あぁそうでしたね、と納得したように頷いた。



「すみません、先に名乗るのを忘れてましたね
…私の名前はジェイド・カーティスです。まぁジェイドと呼んで下さい」

「…じぇ、ど?」



はいそうですというと子供は先程まで泣いていたというのにニコニコと笑いはじめ、死霊使いは苦笑した。













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ジェイド子育て物語りです。
もうこれジェイド災難物語りっていったほうがいいんじゃないかな
なんだか最近ジェイドが災難


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