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振り解けない貴方の体温 †お題サイトより(ブン太切暗)
ブン太にとって、私は都合のいい女なのかもしれない。

たまたまそーゆー雰囲気になって身体を重ねてしまって以来、セフレみたいな関係が続いている。

いや、“みたい”ではなく“そう”なのだけれど。

もちろん、ブン太には彼女がいる。

そして、身体だけの関係の女の子もいっぱいいる。

かくいう私も、その中の1人にしかすぎない。

それが良くないことくらい、分かっている。

もう、そこまで子供じゃないから。

でも、ブン太に求められると拒むことができないの。

ブン太にとって、私は他の女と一緒だってことも、私を見てないってことも、ちゃんと分かっているのに、やめることができないの。

僅かな間でもいいから、ブン太に必要とされたいし愛されたいの。

叶わない恋をしたことがある人なら誰だって分かるでしょう?

だから私は、物分かりのいい女を演じて、今日もブン太のところへ行く。

そうすれば、いつまででもブン太の傍にいられるから。

ある意味、賢い選択だと思っている。

彼女だといつ捨てられるか分からないけど、この立ち位置なら付かず離れずで好きなだけブン太といられるじゃない?



そんな日々が続いたある日。

いつものようにブン太のもとへ行くと、私を呼んだ当人は少し様子がおかしかった。

一緒にいるのに身体を重ねる訳でもなく。

かといって言葉を交わす訳でもなく。

ただただ、2人で寄り添っていた。

そんな恋人同士みたいな甘い空間に痺れを切らした私は口を開く。

『…ねぇ、どうしたの?』

「…なにがだよぃ?」

『今日のブン太、変だよ?』

「は?」

『いつもなら、もうヤってるじゃない?』

「なんだよ、いつもそれしかしてないみたいな…」

『だって、そうじゃない』

「…お前なぁ…」

そう言うと、ブン太は天井を見上げた。

「俺さー、今日、彼女にフられたんだー」

『…は?』

「だーかーらー、フられたんだっての!」

『フられたって、マジで?』

「うん。なーんでフられちまったんだろーな…」

『(ブン太が浮気するからでしょ)』

なんてツッコミは心の中に閉まっておいて、小さくため息をついた。

「…なぁ」

『なに?』

「名前は俺から離れていかないだろぃ?」

『………………う、ん』

うつむき加減でそう答える。

嘘つき。

そんなこと言って、いつも離れていくのはブン太の方なのに。

「ありがと。俺、名前のそーゆーとこ、好き」

私の大好きな笑顔でそういうとブン太は私を抱き締めた。





(突き放せたなら、楽なのに)
(あなたはなんて、ずるい人)



END





†あとがき†
千歩様のお題置き場から借りてきたお題夢です。
短い上に内容が意味不明です。
おまけに、最近、精神状態がちょっとアレなもので、浮かぶ夢もどこか病んでます(笑)
甘い夢とか、本当に無理です(泣)
ごめんなさい(ノд<。)゜。

千歩様のお題サイトへはこちら→http://59.xmbs.jp/suicideslovestory/?guid=on

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あきゅろす。
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