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正しい女の喰い方 †鏡月様リク(跡部微裏)
ここ、氷帝学園では恋人と一緒に弁当を食べるのがちょっとしたブームになっている。

そのせいか5時間目をさぼる生徒が増えていて先生方としても頭の痛い問題である。

しかし、腐っても氷帝の生徒。

テストを行えばみんな高得点を取るのだから文句は言えない。





キーンコーンカーンコーン

『4時間目終了!さぁ景吾とお弁当食べよ』

かったるい授業がようやく終わり、名前は軽く伸びをする。

「いってらっさい」

こう話すのは名前の友達の諒。

『あれ、諒行かないの?』

「今日はウチの教室で飯食うって侑士言ってたさぁ」

『そーなの!?じゃあまたね』

お弁当を持ち教室を出ようとする名前に諒はボソッと呟く。

「…5・6時間目の授業のノートは取っておくからね」

『?………何で?』

「そのうち分かるよ。ホラ、早く行きな?」

『う!?うん』

腑に落ちない顔をしながら名前は教室を出る。

残った諒は心の中で呟く。

「(侑士が跡部に今日昼飯食ったら名前を喰うからテメェら今日屋上来んなって言われた…なんて話せる訳ないよね。ってか言ったら跡部に存在を抹消される……許せ名前)」

そして諒は軽くため息をつく。

「学校でヤるなよな…」





跡部のクラス

『けっいごー!!お弁当食べよう?』

入口付近で大声を出す名前。

それを聞き、クラスの女子全員が名前を鋭い視線で睨む。

『(うわぁ…今日もファンの方怖い)』

どうやら跡部ファンの人達は跡部と名前が付き合っているのを快く思っていないらしい。

『えっとぉ…』

すっかり萎縮して声が小さくなる。

すると跡部が席を立ち、いきなり名前に口付ける。

『んっ!?ちょっ、景吾!?』

パニックに陥る名前に対し、跡部はクラスの女子に冷ややかに言い放つ。

「俺様の女睨んでんじゃねぇよ。アーン?」

跡部のこの一言にクラスの女子は目を逸らす。

それを見て跡部は満足げに笑うと名前の肩を抱き屋上へと向かった。





屋上。

『あのさ景吾』

先程の行為を思いだし、顔を赤くしながら名前は口を開く。

「なんだ?」

『人前でするのやめない?』

「なにを、だ?」

分かっているはずなのにあえて言わせようと跡部は口を歪ませ妖しく笑う。

『…き、キス(///)』

顔を真っ赤にさせて言う名前だが跡部の表情は変わらない。

「アーン?見せ付けてやってんだろ?名前は俺様の女だから手ぇ出すなってよ」

『…見せ付けなくていいから。恥ずかしくて死にそうだよ』

そういい赤くなった顔を手で仰ぐ。

『お弁当食べよ…』





弁当を食べ終わり二人は仰向けに寝転がる。

『ポカポカして気持ちいいね』

「もっと気持ち良くしてやろうか?」

跡部は軽く体を起こし、いつでも襲える態勢になる。

『いえ、結構です』

「ちっ」

『いや、ちっじゃなくて』

何気に突っ込む名前を無視し、跡部は目を閉じる。

それを横目でちらりと見て名前も同じ様に目を閉じる。





『ん…』

名前が目を開けると跡部は携帯でメールを打っていた。

しばらくぼーっとしていたが重大な事に気が付く。

『あれ!?授業は!?』

「そんなもんとっくに始まってるぜ?」

『嘘っ!?』

ガバッと勢いよく跳び起きる。

「嘘言ってもしょうがねぇだろ。時間見ろ、時間」

そういって跡部は携帯を差し出す。

時間を見ると既に授業は始まっている。

『うぇぇ!?私の皆勤賞がぁぁ!!』

ショックを受ける名前を見て跡部はふっと笑う。

「アーン?そんなに授業受けたかったのか?」

『だって皆勤賞が――』

「そんなに授業受けてぇなら俺様がしてやるよ」

名前が言い終わるより早く跡部は口を開く。

そしてそのまま名前に口付け、耳元で囁く。

「…まぁ俺様の場合保健の授業だけどな」

『ちょ、やめっ』

抵抗する名前の両手を片手で押さえ、空いている方の手で器用に自分のネクタイを外し、それで名前の両手首で縛る。

そして再び妖しく笑う。

「知ってるか?性欲ってのは空腹と睡眠が満たされた時始めて生まれんだぜ?つまり今のお前は調度食べ頃って訳だ」

『じゃあ起こさなかったのって…』

「名前を喰うため、だな」

そういい今度は噛み付くように深く口付ける。

最初は抵抗していた名前も段々力をなくしていく。

『ふ、ぇっ(///)』

「おいおいその顔やべぇだろ。すっげーそそられる」

名前の顔を見て余裕がなくなったのか、跡部は一気にコトを進める。





情事後。

名前は起き上がることができず少し横になっていた。

『…普通学校でヤる!?しかも二回戦まで(///)』

「アーン?俺様相手に一回で済むと思ってんのか?」

『…思わない』

「っつーかもう二回戦増やしてやろうか?」

『結構です。ってゆうかどんだけ体力有り余ってんの』

「すっげー余ってやがる。っつー訳だから覚悟しろ」

『ぇえぇ!?』

哀れ名前。

再び跡部に喰われたのでした…





部室。

「あ、お疲れ名前&跡部」

『お疲れってもしかして諒、知ってた?』

「っあー…侑士に言われてたから」

『知ってたなら教えてよ!!』

「あははっ、無理無理そんなことしたらウチ、東京にいられなくなっちゃうよ」

「分かってんじゃねーか」

「…マジっすか( ̄□ ̄;)」

「…で名前ちゃんはおいしく喰われたん?」

『なっ(///)』

「あぁ。美味かったゼ!?…今度は生徒会室で喰うか」

『ぅえぇ!?』

名前が喰われる日は続く…





END




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あきゅろす。
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