[携帯モード] [URL送信]


終わりの悲鳴。幸せの銃声 †お題(千歳バトテニ夢)
バトルロワイヤル

そんな狂ったゲームに、自分たちも巻き込まれるなんて誰が想像できた?

本来なら、他校も交えた厳しくも楽しい合同合宿になるはずだったのに。

現実はどう?

冷たい首輪をはめられ、武器をもたされた。

共に成長し、励ましあった仲間を殺すために。

そんな仲間たちですら、殺らなきゃ殺られるという恐怖から、殺し合いを始めてしまった。

もちろん、私はゲームに乗る気なんて無い。

だから、支給されたバッグに入っていた銃(どうやら私は当たりのようだ)も奥深くにしまいこんだ。

そうしてブラブラしていると、偶然にも千里と会った。

もちろん千里もこのゲームに乗る気はなくて、それじゃあ安全そうなところに隠れようってなった。

それで、今は民家に隠れている。

『…みんな、このゲームに乗っちゃったんだね』

「普通の精神なら、耐えられなくなるばいね」

『千里は乗ってなくて良かったよ』

「俺も、名前が乗ってなくて良かったばい」

『「…」』

それだけ話すと、沈黙が私たちを包んだ。

だって、こんな状況で一体何を話せばいいの?

でも、そんな沈黙を破ったのは千里だった。

「こぎゃん話ばしても仕方なか。もっと楽しい話ばすったい」

『…そ、うだ…ね』

「殺し合いはしないっちゃろ?やったら、俺らはここでいつも通りに生活すればよか」

千里がそう言ってふんわりと笑うものだから。

この2日間弱、本当にいつも通りに生活してしまった。

朝と夕方に放送を聞く、という行為以外は。


でも、そんな生活ももう終わり。

だって、聞いちゃったの。

千里は寝てたから聞いてなかっただろうけど、

もう、私たち以外みんな死んじゃったんだって。

蔵も

ユウジも

小春も

銀も

謙也も

光も

金ちゃんも

健次郎も

みんな、みんな。





生き残れるのはただ一人。

私か、千里か。

どうするかなんて、決まってるじゃない。

千里は、テニスで世界に行く人なの。

だから、こんなところで死んじゃいけないの。

そのためなら、私は喜んでこの命を差し出そう。

『…ちょっと外の空気吸ってきてもいい?』

「一人じゃ危なか。俺も行くばい」

『千里は寂しがりやだなぁ』

「…うるさか」

そう言って千里と2人で民家を出た。

外は、ひどく静かだった。

『ね、帰ったらまず何したい?』

「トトロさん見るばい」

『千里らしいね!じゃあ、私は……って、今あそこの草むら、動かなかった?』

「気のせいじゃなか?」

『絶対動いたって!ね、ちょっと見てきて?』

これは嘘。

だって、こうでもしなければ、千里は私を離してくれないでしょう?

「どの辺?」

『もうちょっと、奥』

千里が後ろを向いている間に、隠し持っていた銃を出す。

そして、ソレを自分のこめかみに当てる。

「なんもなかよ?…っ!何ばしよ――」

『動かないで。動いたら、撃つ』

「やめるったい!名前!」

ひどく焦った様子で、千里が言う。

そんな千里とは反対に、私は笑みを浮かべていた。

死を覚悟したからなのか、私の心は穏やかだった。

『もう、私たち2人しか残ってないんだって。だから…バイバイ、千里』

カチリと安全装置を外し、トリガーに指をかける。

そして、ゆっくりとトリガーを引いた。











(最後に聞いたのは、あなたが私を呼ぶ声)





END





☆あとがき☆

初めて書いたバトテニ夢でございます。いかがだったでしょうか?
ぶっちゃけた話、諒はあまりバトテニの設定をよく知らなかったりします。なので、いろいろと内容がめちゃくちゃかもしれませんが、そこは生温い目で見てやって下さいませ(;^_^A
他校について描写が全くなくてすみませんでした…

とんだ駄文ですが、感想いただけると嬉しいです!


そして、千歩様のサイトよりお題をお借りいたしました。
千歩様のお題配布サイトへはこちら→http://59.xmbs.jp/suicideslovestory/?guid=on

[*前へ][次へ#]

3/5ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!