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嘘吐き †鬼嫁一花様リク(切甘裏?)
君の傍にいたいから。



私は嘘を吐いてしまうんだ。



だって、こんなにも



君のことが好きだから





『ひーろしー!頑張って!』

私、名前は今テニスコートのフェンス外で大好きな寛の応援をしてます。

三年になって寛と違うクラスになっちゃったから、一緒にいる時間は減ってしまって。

こうやって少しでも寛と一緒にいる時間を増やそうとしてるって訳。

本当はマネージャーとして寛のサポートしたかったんだけど、木手君に

「我が比嘉中テニス部にマネージャーなどいりませんよ」

って言われちゃったから断念した。

平古場君とか甲斐君は文句言ってたけど、ゴーヤには勝てるはずもなく。





「あい?名前やっしー」

『あ、平古場君!』

「凜でいいって言ってるあんにー。…ベンチ座るか?」

『木手君に怒られるよ?』

「今は永四郎いないから大丈夫さぁ」

って私の腕をぐいぐい引っ張ってコートに行き、ベンチに座らせる。

「わん〔俺〕の勇姿見てろよ」

って言って平古場君は練習に戻ってった。

「名前、何でここにいるばー?」

『えっとね、平古場君が入れてくれたの!』

「ふぅん…」

そう言う寛はなんか怒ってる感じがした。

だから私はこの言葉を呟いた。

『             』

「っ(///)」

『今日は一緒に帰ろうね?』

「…分かったさぁ」

顔を真っ赤にさせてコートに戻る寛はなんだか可愛い。

え?さっきなんて言ったかって?決まってるじゃん。

“私が好きなのは寛だけだよ?”って。



あれから少しして練習は終わった。

「帰るぞ」

『うん!』

どちらともなく手を繋ぐ。

寛の手はおっきくて、私の手はすっぽり収まってしまう。

『あ、帰ったらさ寛の部屋行ってもいい?今日の英語の宿題分からなくてさ…』

なんて嘘を吐いた。

本当はもう友達に聞いて分かってるのに。

一秒でも長く寛といたいから。

これくらいの嘘なら神様も許してくれるよね?

「あぁ」





あっという間に家に着く。

とりあえずお互いの家に入る。

『じゃぁ荷物置いたら寛の部屋行くから』

「やー、また窓から来る気か?」

『うん。当たり前じゃん』

「…落ちないように気をつけろよ?」

『うん!』

寛が私のことを心配してくれたのが嬉しくて、思わず頬が緩んでしまった。





『ひーろしー!来たよ?』

「で、どこが分からないんばー?」

寛の部屋に入ってすぐ。

英語の教科書を開いて聞いてくる。

ごめん、寛。

本当は分からないところはないの。

嘘、付いたの。

『…』

寛と一緒にいたくて付いた嘘が、胸をしめつける。

「名前?」

寛が顔を覗き込んでくる。

やばい。なんか泣きそう。

どうして寛は優しいの?

少しは疑ってくれてもいいんだよ?

『…ごめっ』

思わず涙が零れる。

「どうしたんばー?」

寛がおろおろしながら聞いてくる。

寛は何も悪くないのにね。

『ごめん。私、嘘、付いた。本当は分かんないところなんかないの。寛と少しでも一緒にいたくてっ!』

きっと寛に嫌われた。

怖くて寛の顔が見れないよ。

「…馬鹿だな。やーは」

寛の匂い。耳元で聞こえる低めの声。

寛に抱きしめられてるって気付くのに少し時間がかかった。

「そういう嘘なら大歓迎さぁ」

思わず顔を上げると、寛は優しく笑っていた。

「やーと一緒にいたいのはわんも同じさぁ」

私が流した涙を唇で受け止めながら寛は言う。

あぁ。

だから私は君のことが好きなんだ。

『怒って、ない?』

「怒ってない。でも…」

『でも??』

「今度から一緒にいたい時は素直に言ってくれ。その方が……嬉しい(///)」

そう言う寛の顔は真っ赤で。可愛い、なんて言ったら怒るかもしれないけど。

『寛可愛いっっ』

力いっぱい抱きしめ返した。

寛の顔が近付いてくる。

『んっ』

最初は触れるだけ。

段々深いものへと変わっていく。

『ひろ、しぃ(///)』

とろけそうな意識の中、何か硬いものが当たってることによって意識を戻された。

これは、もしかして…?

『寛、もしかして、勃って、る?』

「…やーがあんまり可愛いからやっしー」

『…スる?(///)』

「いいんばー?」

『寛が好きだから、いいよ』





この日は、初めて寛と一つになった。



首に残る痕がある限り、もう私は



嘘を吐かなくても良さそうだよ。





END



☆あとがき☆

やっと出来ました、知念夢!鬼嫁一花様、大変お待たせ致しました。ご期待に添える夢になってるでしょうか?(←無理に決まってるだろ)
とんだ駄文失礼しました(^-^;また機会があればリクして下さいまし。

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