[携帯モード] [URL送信]


罪 †かすみ様リク(切裏夢)
わんは今日も教会へと足を運ぶ



昔の罪を



償うために



神様



わん〔俺〕の罪を



許してくれますか?





仕事上がりの午後8時。

慣れた足取りで教会へと向かう。

教会独特の長椅子に座り、赦し(ゆるし)を乞うように手を合わせ、瞳を閉じる。

「毎日、熱心ですね」

誰かに声をかけられ、瞳を開ける。

そこには優しく微笑むシスターがいた。

「…シスター」

「何をお祈りしていらっしゃったのですか?」

「…昔犯してしまった罪、ですよ」

わんは、苦笑しながら答える。

「よろしかったら、聞かせていただけませんか?」

「…重い話ですよ?」

「ふふ、構いませんわ」

「…あれはーーー」





あれは、わったーが高校を卒業する、少し前のこと。

幼なじみである名前と一緒に帰っていた時だ。

その日名前はいやに機嫌が良かった。

「ぬーやが〔なんだよ〕、ニヤニヤして」

『えっへへー。分かるば?実は、私いきが〔彼氏〕できたの!』

嬉しそうに言う名前に、わんの頭は文字どおり一時停止した。

「は…?」

『やくとぅ〔だから〕、いきがができたんさぁ!』

「…誰さぁ?」

『同じクラスの斎藤君!』

「ぬ、ぬーんち〔なんで〕付き合ったんば?」

少しばかり震える声で言葉を紡ぐ。

『んー?だって、私のことしちゅん〔好き〕って言ってくれたから』

「…は?」

それだけば?

『こんな私を好きって言ってくれたのが嬉しかったの!だからさぁ?』

それだけ、で…?

わんだって、やー〔お前〕のことしちゅんあんに…

そう思うと、知らない間に拳に力がこもる。

爪が食い込み、ポタポタと血が滴る。

『ちょ、血出てるあんに!』

それに気付いた名前が慌ててハンカチを取り出す。

「こんくらい、平気さぁ」

『ふらー〔バカ〕!テニス出来なくなったらどうするんば?手当てするから私の家行くさぁ!』

そうして半ば強引に名前の家に連れてこられた。





『これでOK!』

「…ん」

手当てを終えて救急箱を片付ける名前。

その後ろ姿を見つめながら、心の中に渦巻くどす黒いものを抑えていた。

「(…ドウスレバ、名前ヲテニイレラレル?)」

黙っているわんを不審に思ったのか、名前はわんの顔を覗き込んできた。

『りーんー?』

無防備なその顔に、わんの思考は闇へと堕ちた。





『凛?…きゃっ!?』

名前を床へ押し倒す。

目をまん丸にして驚く名前の唇に、わんのそれを押し付ける。

『やっ…だぁ』

抵抗する両手を名前の頭上に縫い留め、そのまま唇を貪る。

そして、少し開いた隙間からぬるりと舌を侵入させる。

逃げ惑う舌を絡めとり、クチュクチュと水音を響かせる。

『ん、…ふぅっ』

ポロポロと瞳から零れ落ちる涙を見て見ぬふりをして、服や下着を脱がせる。

生まれたままの姿にして、まだあまり濡れていない秘部に自身を埋め込む。

『ぃ、たっ!』

「わっさいびーん…(ごめん)」

それだけ呟くと一気に腰を動かした。





『んぁっ(///)』

段々滑りがよくなったソコはグチュグチュと卑猥な音を奏でる。

『ひぁぁっ!?』

名前が一際甲高く啼き、ソコを重点的に刺激する。

『ゃ、そこ…だめっ!』

「ココ、だなっ」

緩急を付けてソコを突いてやれば名前は背を弓なりに反らして達した。

その締め付けにより、わんも名前の中で達した。





涙の跡を残して眠る名前にそっと口付けて、わんは名前の部屋を出て自宅へと向かった。

自宅へ着くとすぐに荷物をまとめた。

ジン〔金〕とか、必要最低限の物しか持たずに、家を出た。

うちなー〔沖縄〕を出る。

やまと〔本土〕に出れば、名前に会うこともなくなる。

そうすれば名前も心を傷めることはない。

これが、頭の悪いわんなりに考えた結果だ。





飛行機の時間なんか考えずに家を飛び出たもんだから、しばらくはファミレスで時間を潰した。

いざ飛行機に乗り込み、うちなーから飛び立つ。

多分、もう二度とこのうちなーの景色を見ることはないだろう。

そう思うと、胸が少し苦しくなった。





それから、流れに流れて今日に至る。

やまとで生きるのに不便だからと、うちなーぐち〔沖縄弁〕も棄てた。





「こんな感じですよ。…最低でしょう?」

自嘲めいた笑みを浮かべて、シスターを見る。

シスターは哀しそうな瞳をしていた。

「…随分、苦しまれたのですね」

「俺なんかより、その幼なじみの方がずっと苦しんだはずですよ」

「神様は、きっと赦して下さいますよ」

「…そう、だと…いいですね」





それから少しシスターと言葉を交わした。

そろそろ帰ろうと立ち上がった時、教会の扉が開く音がした。

「あんまー〔母さん〕、ここにいるんば?」

『ふふっ、もしかしたらね?』

随分久し振りにうちなーぐちを聞いて、何気なく視線を送った。

そして、固まった。

『随分探したさぁ………凛』





それは



わんが



片時も忘れたことのない



名前との再会だった…





END





☆あとがき☆

やぁーっと完成しました!凛チャンの切裏夢!
リクしていただいたかすみ様大変お待たせいたしました(;^_^A
ちなみに、この話の続編も書けたらなーなんて思ってます。

ちなみに、名前様に告白した斎藤君というのは、ミュージカルで彼を演じてくれた人からいただきました(笑)

リクエストしていただいたかすみ様、ここまで読んで下さった名前様、ありがとうごさまいました!!
感想いただけると嬉しいです!

[*前へ][次へ#]

3/10ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!