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大好きな人 †のどか様リク(甘裏夢)
部活の帰り道に見かけたポスター



【第53回比嘉花火大会】



せっかくのお祭りだもん



大好きな人と



行けたらいいな





『お祭り…かぁ』

自分の部屋のベッドに寝転び、そう呟く。

『行きたい、な』

携帯を手に取り、電話帳を開こうとしたその瞬間、携帯が鳴る。

画面に表れたのは平古場の名前。

ドキドキしながら電話に出る。

『ゆ、ゆーしーねーし〔もしもし〕?』

「おぅ。やー〔お前〕、花火大会のポスター見たばー?」

『見たけど?』

「一緒に行かないか?」

平古場からの誘いの言葉に、名前の心臓が音を立てる。

『い、行くっ!』

「よし!名前もオッケー…っと」

『え、“も”?』

「テニス部みんなで行こうってことになってやー」

『なぁんだ。みんなで、かぁ…』

「ちゃーさびたが〔どうした〕?」

『な、なんでもないっ!た、楽しみだねー!』

「おぅ。詳しいことは明日の部活終わってから決めるって永四郎が言ってたさぁ」

『分かったー。じゃ、また明日ねー』

「じゃーやー」

プツッと電話が切れる。

『“みんなで”か…まぁ、2人っきりってことなんてないよね…』

はぁっとため息をつく。

『あ、何着ていこう?』

再びベッドに横になり、思案をめぐらす。

『浴衣…はキャラじゃないよなー。甚平とか?って、私甚平持ってないし(汗)明日の部活帰りにでも買いに行こうっと』

そんな予定を立て、眠りにつく。





次の日。部活終了後。

「みんな揃ってますね?じゃ、祭りの詳しいこと決めるよ」

いつものように木手が主体となり、ドンドン詳しいことを決めていく。

そんな中、平古場が名前に話し掛ける。

「やー、ぬぅ〔何〕着ていくんば?」

『私?…甚平だけど?』

「ぬーがよ〔なんだよ〕!浴衣じゃないんば!?」

いきなり大声を出す平古場に名前はきょとんとした顔をする。

『え…ぬーんち〔なんで〕?』

「女子の祭りの服装っていったら浴衣に決まってるやっしー!男のロマンどー!」

『いや、訳分かんないから!』

グッと拳を握って力説する平古場に、冷静にツッコミを入れる。

「じゅんに〔本当に〕浴衣じゃないんばー?」

『う、うん…今日の部活帰りに甚平買いにいく予定だったし…』

「ちぇー。…かわいいの買ってこいよ?」

『え?』

聞き返そうとしたが、それは木手の不機嫌そうな声に阻まれる。

「いつまで騒ぐつもりですかね?ゴーヤー食わすよ?」

『「っすいませんでしたぁー!」』

仲良くハモる2人。

この2人は普通の人以上にゴーヤーが嫌いだったりする。

「では、最終確認をします。待ち合わせ場所は学校。時間は7時。ちなみに花火は8時からです。…遅れたらチョコゴーヤーです。」

「チ、チョコゴーヤー!?」

「ぬーがよ〔なんだよ〕?その明らかに怪しげな食い物は?」

「チョコバナナの間違いじゃないんばー?」

「俺のおばぁがチョコバナナの店を出すんです。新商品としてゴーヤーを売り出そうかと(妖笑)」

「え、遠慮しとくさぁ(滝汗)」

「では、遅れないことですね(ニヤリ)」

そんな恐怖を残し、話し合いは終わった。





『全く…永四郎はぬー考えてるんだか!チョコゴーヤーとかあり得ないっての!』

名前はそんな文句を言いながら服屋で甚平を探していた。

『あ、あった!』

しかし名前は女物をスルーし、男物を見始めた。

『凛にはかわいいの買ってこいよって言われたけど、キャラじゃないっての!やっぱ私はこーゆーのだよね!』

そう言って手に取るのは龍や風神などが刺繍されたもの。

『やっぱ龍かなー?ん?奥にも何かある?』

奥の方に隠されるように置いてあった甚平を引っ張りだす。

『!!』

その甚平は紺地に白い蛇の刺繍が施されたものだった。

『ハ、ハブ?』

それはまるで平古場の必殺技の飯匙倩を連想させた。

『これは買うしかないっしょ!』

名前は上機嫌でレジに向かい、白蛇が刺繍された甚平を購入したのだった。





そしてあっという間に花火大会当日となった。

『よしっ!5分前に到着!』

待ち合わせ場所には既に浴衣姿の木手・知念・田仁志が来ていた。

『早いねー!って、みんな浴衣?』

「そういう君は甚平だね」

『私に浴衣なんて、キャラじゃないっての!』

「意外と似合うと思うんどー?」

『まっさかー!冗談でしょ!?』

そんな会話をしていると、平古場と甲斐も到着した。

「間に合ったか?って、やーあんだけかわいいのにしろって言ったのに、男物買ったんば?」

『だって、キャラじゃないじゃん!それに、そういう凛達も甚平じゃん』

「わったー〔俺達〕は男だからいーんだよ。で、ぬーんち白蛇なんば?」

『た、たまたまだよ!たまたま!(///)』

実は平古場の飯匙倩を意識しました

そんなことは口が裂けても言えない。

そのため、適当なことを言ってごまかした。

「みんな揃ったことですし、出店でも見て回りますよ」

『「「はーい!」」』





みんなで出店を見て回る。

焼きそばを買ったり、わたあめを買ったり(主に田仁志)

そんなことをしているうちに、あっという間に花火の時間になる。

『花火始まっちゃうよ!早く場所探さないと!』

「そうですね…皆さん、行きますよ?」

「あぃ?慧君がいないさぁ」

甲斐はキョロキョロと辺りを見回ながら言う。

「あぬデブ、どーせ食い物でも探してはぐれたんだろ?」

「…仕方ありませんね。俺らは田仁志君を探します。名前は先に花火を見てて下さい」

『え、でもーー』

「じゃ、わんは名前と一緒にいるさぁ。くぬひゃー〔こいつ〕1人にしたら、迷子が増えそうだからな」

「頼みましたよ、平古場君。…我々は田仁志君を探しましょう」

「りょーかい!じゃなー凛」

田仁志迷子のため、名前と平古場意外の3人は田仁志を捜索しに行った。





「じゃ、わったーは花火見に行くか!」

『みんなに悪い気がするさぁ…』

「気にすんなって!時間ないし、走るぞ」

名前の手を握り走りだす。





着いた先は神社。

辺りには人っこ一人いない。

『ここ?』

「あぁ。こう見えて、穴場なんさぁ」

『へぇー』

そんな会話をしていると

ドーン

という音とともに光の花が咲いた。

「時間には間に合ったみたいだな」

『キレー…』

次々と空に咲く花を見ていいると、ふと感じる自分以外の体温。

『り、ん?』

気が付けば、名前は平古場に抱きしめられていた。

「しちゅん〔好き〕。やーのことが、しちゅんさぁ」

抱きしめられているため、表情を伺うことはできないが、真剣な声色。

一気に心拍数が上がって行く。

「…やー、は?」

『私も、凛のことが…しちゅんさ(///)』

「じゅんに?」

『じゅんに』

「…キスしていいば?」

『…うん(///)』

そっと、触れる程度の口付け。

しかし、それは段々深いものへと変わっていく。

『んっ…ふぁっ(///)』

酸素を求め平古場の胸を叩くが、逆にその手を拘束されそのまま押し倒される。

「名前…」

切なげに名前を呼び、言葉を続ける。

「シたい…」

『えっ!?ダメだよ!ここ、外だしっ!誰か来るかもしれないし!』

名前の否定の言葉に、明らかにシュンとした平古場だったが再び口を開く。

「ダメ?」

『ダメっ!』

「ダメ?」

『ダメ!』

「…ダメ?」

『っ!…ダ、メ…じゃない(///)』

上目遣いでねだってくる平古場に負けたのか、名前は首を縦に振った。





『んぁっ…り、んっ(//)』

壊れ物を扱うかのような、優しい愛撫。

胸の膨らみを揉みしだき、頂きを刺激する。

『ひぁっ…や、ん』

段々手が下の方へと下がっていき、秘部へとたどり着く。

そこは既に十分過ぎる程に濡れていた。

「やーのココ、もうグチャグチャあんに?気持ちいいば?」

『や、言わ、ない…で(///)』

「可愛い過ぎあんに…わん、もう限界やっし。挿れるんどー?」

『ぅ、んっ』

ゆっくりとピストンし、段々激しくなっていく。

『っぁ!もっ…ダメ!』

「わん、もっ!」

限界へと近づき、2人は同時に達した。





「大丈夫ば?」

『自分でシたいって言ったんじゃん(笑)』

お互い少し照れながら、甚平を着直す。

「やっぱ、やーが甚平で良かったさぁ」

『ぬーんち?』

「脱がせやすかったし、着直すの簡単やっしー。浴衣だったら着直させる自信な――あがっ」

言い終わる前に平古場は名前に殴られた。

そして、すぐに名前は言葉を発する。

『来年から浴衣を着させていただきます』

「えー」

『“えー”じゃない!』

「ちぇー」

あーだこーだと平古場は少し文句を言ったあと、星を見上げながら再び口を開く。

「来年も、一緒に来ような?」

『…うん!』





大好きな人とお祭りに行くことができました。



来年も




再来年も



そのまた来年も



一緒に行こうね?



私の、大好きな人。





END





☆あとがき☆

のどか様リクの花火大会設定の平古場甘裏夢です。
遅くなってしまって本当に申し訳ありませんでした(土下座)
そして花火の内容薄い&平古場の出番少なくてすみませんm( )m
というか、2ヶ月ぶりに夢を書いたためか、駄文すぎました。申し訳ありません(;^_^A
こ、これから精進していきたいと思いますm( )m
こんな駄文でよろしかったら、もらってやって下さいませ…
リクエストありがとうございました!

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あきゅろす。
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