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机の落書き †秋姫まこと様リク(甘夢)
好きな人ができました




でも顔も名前も知らなくて



机の落書きで会話する



そんな関係



あなたは



だぁれ??





最近、私の机に落書きがされている

落書きなんて失礼しちゃうなぁなんて思ったけど

よくよく見ると、誰かに宛てたメッセージみたいで

【授業暇さぁ。誰か相手してー】

って書いてあった。

返事書いたらどうなるんだろうって思って

【真面目に授業受けなよー】

って書いてみた。

次の授業は選択授業で、私は他のクラスへ行った。

授業が終わって帰って来ると

【そういうやー〔お前〕は真面目に受けてんのかよ?】

っていう返事が書いてあった。

まさか私が書いた返事に更に返事が書いてあるとは思わなくて(しかもこんな短時間で)

少し驚いたけど、机の落書きで会話するの、楽しいなって思った。

【私は真面目に受けてるよー】

って書いたら

【わん〔俺〕に返事書いてる時点で真面目じゃないと思うさぁ】

って返ってきて、思わず笑ってしまった。

でも、それをきっかけにいろんな話をした。

テストが赤点ぎりぎりだった、とか

てぃーだ〔太陽〕眩しいねー、とか

そんなくだらない会話をしてるうちに

顔も名前も知らないあなたに惹かれていって

好きに、なった





放課後から朝学校に来るまでの間とか、選択授業とかで、私が他のクラスに行って帰ってくると返事が書いてあるから

毎朝学校に来るのと、選択授業があるのが楽しみで

今日はどんなこと書いてるかなーって

わくわくしてた。





そんなことを繰り返していくうちに、決めたの。

顔も名前も知らないあなただけど、告白しようって。

緊張で震える手を動かして文字を綴った。

【直接会って話したいことあるから、今日の放課後教室に来て?】

って

明日の朝にはきっと返事が書いてあるから

嫌って書いてあったらどうしようって

そんな考えも一瞬よぎったけど

あなたなら絶対そんなことしないって

なぜかそう思って、書きたての文字にそっと触れて
家路へと着いた。







ドキドキしながら教室に向かった。

『うきみそーち〔おはよー〕』

友達に挨拶して、恐る恐る机を見た。

そこに書いてあった返事

【わんも会って話したいことあるからちょうど良かったさぁ】

さも当たり前のように書いてあったことが嬉しくて涙が溢れて、友達に心配された。

『目にゴミ入っただけさぁ』

ってごまかしたけど…





それから授業なんて上の空で過ごした

でも、放課後までの時間がすごく長く感じた。




そして放課後になった。

教室に残っておしゃべりしていた人達も1人2人と帰っていき、私だけとなった。

『誰、なんだろ』

思わずそう呟いて机を撫でた。

しばらく待ってると

コツン、コツンって

誰かが廊下を歩いてくる足音が聞こえた。

その足音が近付くに連れ、私の心臓のドキドキも大きくなる。

コツン コツン

ドキドキ ドキドキ

コツン…

足音は教室の前で止まった。

ガラッ

ドアが開いたけど、緊張して顔を見ることができない。

「名前」

名前を呼ばれて顔を上げる。

そこにいたのは…

『平、古場…君??』

同じクラスの平古場君。

あんまり話したことないけど、どうしたんだろ?

忘れ物かな??

『ちゃーさびたが〔どうしたの〕?』

「名前こそちゃーさびたが〔どうした〕?」

『私は、ちょっと人を待ってて』

「机の人ば?」

『え?ぬーんち〔なんで〕知ってるの(///)』

そう聞くと平古場君はニヤッと笑って

「その相手、わん」

そう答えた。

『へっ!?』

“その相手、わん”ってどういう意味?

私は落書きの人を待ってて、そしたら平古場君が来て

机の落書きのことを知ってて、“その相手、わん”って…

ん?

ん?

ん?

『もしかして…これの相手って、平古場君?』

「…気付くの遅いさぁ」

『だ、だって…』

思考が追い付かない。

いわゆるパニック状態。

そんな私に構わず、紡がれる言葉。

「…やーのことがしちゅん〔好き〕さぁ」

『ぇ…!?』

顔が赤くなっていくのが分かる。

「最初机に落書きしたのは遊び半分だったさぁ。でも、やーは返事くれた。」

『ひゃっ(///)』

平古場君に腕を引かれ、抱きしめられた。

そのままの状態で言葉を続ける。

「わんの周りは、わんを顔だけで判断するいなぐ〔女〕ばっかだったさぁ。…でも、やーは違った。顔はもちろん名前も知らないわんを相手に、返事をくれた。外見じゃない、わんそのものを見てくれた。それが嬉しくて、けーしちゅん〔好きになった〕」

私を抱きしめる腕に力が入る。

でも、そのせいで少し震えが伝わってくる。

平古場君も緊張してるんだ…

それなら、私もちゃんと伝えなくちゃ。

『私も、落書きの人…ううん。平古場君のことが、しちゅん…さぁ(///)』

「じゅんに〔マジで〕?」

『うん』

「やったさぁ!!」

私が頷くと平古場君はとびきりの笑顔で笑った。

あ、かっこいい(///)

そんなこと思ってると

平古場君は急に真面目な顔になった。

『ぬーがらした〔何かした〕?』

「キスしていいいばー?」

『○¥×→△※☆□!?(///)』

いきなりすぎて訳の分からない言葉を発してしまった(汗)

「っつーか、するから」

『んっ』

あっという間の出来事。

触れるだけの口付け。

「顔真っ赤やっさー」

『ひ、平古場君こそッッ(///)』

「凜」

『へ?』

「“平古場君”じゃなくて“凜”。わったー〔俺達〕付き合うんだろ?」

あ、そっか。

両思いなんだから付き合う…のか。

うぅ、なんか恥ずかしい(///)

『…り、凜?(///)』

「ぬーが?名前?」

『これから、ゆたしく〔よろしく〕ね?』

「こちらこそ」





机の落書きの人の名前は



平古場凜



とってもかっこいい



私の自慢の彼氏…です(///)





おまけ



「名前ってゴーヤー食える?」

『ゴーヤー??うん、食べれるよ?』

「よかったさぁ!」

『ぬ、ぬーが〔なに〕?』

「部活サボってきたから、戻ったら永四郎にゴーヤー食わされるさぁ(汗)」

『食べればいいじゃん』

「…アレは悪魔の食いもんやっしー(青ざめ)」

『うちなーんちゅ〔沖縄人〕なのに嫌いなんだ(苦笑)』

「うちなーんちゅがみんなゴーヤー好きとは限らないさぁ!!」

『変なの』

「変っていうな!」





END





☆あとがき☆

秋姫まこと様リクの平古場甘夢です!やっと完成しました…
設定に無理があるかもしれませんが、どうかつっこまないで下さいませ(^-^;
こんな駄文ですみません
m( )m感想頂けると嬉しいです!

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あきゅろす。
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