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「カーユの方はどうなってんのよッ!」
タロウは、しばらくしてよぼよぼと歩いてきた後に、答えた。
「お嬢様……事件です」
「な、なに」
「実は、純血クラスにて、校則違反により一人で出歩いた二名が何者かに殺害されまして、カーユ様もそんな中に飛び出していってツルナさんに会うことはできないかと。今、警戒がしかれてますので」
「むっきー! タロウ! ずらかるわよ!」
「カーユ様はー」
「ほっとけ! あああぁん!」
嘆いていると、ぬっ、と背後から影。
振り向くと、白い髪を揺らしながらにっこり笑う、幽霊先生が。
「ンギャアアアアアア!!!!」
太い声のあかちゃんみたいな悲鳴が廊下に響いた。
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