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しかし、それが誰、なのかはわからない。
教室を見渡すと、今日はフィルは来ていなかった。
「……まさか、ってことはないよね?」
ツルナが言い、メイルはうーん、 という感じに唸る。
「どうだろう。それより私、だとしたら討伐にいかなくちゃ」
「女が一人で討伐に行くって?」
横から声。
振り向くと冷ややかな目をしてる、ロデナリークロードが居た。
「リークロード君」
ツルナがわわっ、と驚いた顔をするが、メイルは昨日あったばかり。
「メイルがいくら強くたって、俺にさえ敵わないやつだぞ?」
「そんなことないわよ」
小さな火花が散っている。ツルナは横であわあわと慌てた。
「二人はっ! いつのまに、仲良しだったの!?」
「は?」
二人がいっせいにツルナを見た。
「いやいやいや」
「そんなんじゃ……」
あまりに息が揃うので、ツルナはさらに気になるばかりだ。
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