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「今の名前は、ツルナだよ」
「あー、そっかそっか、そうだったね!」

フィルは、屈託なく笑ってわたしの手を引いた。
「そんじゃ、いこうか」

わたしは振りほどく。
彼女は驚いた顔をした。
「狙われるよ?」

「なにに」

門にもたれながら、えーっとね、と胸ポケットを探ったフィルはやがて、生徒手帳を取り出して、校則の書いた最初のページを見せつけた。




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