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メイルが、冷えた声で呟く。
「自分が、相手に成り代わればうまくいくと思い込む劣等種」
「メイル……?」
淡々としている声からは、感情が読み取れなかった。
「紹介された先生のなかに、幽霊先生いるでしょ」
「うん」
たしかに、入学式でそのようなひとを、見かけていた気がする。
「混血クラスの『一般生徒』が、殺したって噂だよ。校舎から離れられないんだって」
「それは怖いね」
「分かりあおうなんて考え、これっぽっちもない。だから、
無防備な私たちの同族を、殺すの。そのあと、なんて言ったと思う?」
「悪かった?」
「大笑いして!
『無防備だからいけないんだよ。
ひとのせいにするんじゃない、
人間ってのは狩るか狩られるかだ!』」
「……っ」
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