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 なんでわからないことを、批難されなくちゃならないのだろう?
そう思うとやはり、ますます他人が苦手になってしまう。


好きがしょうがないなら、好きじゃないもしょうがないよね……
好みを押し付けるなんてやっぱり気が合わない。
ありがたいとも思わずに礼を言う方が失礼だと思ったから拒否したのに。だって、なーんにも知らないし……

伝わらないんだもん。

みんな、誰かの言葉をなぞるようなことばっかり言ってて、何も聞こえてこない。

その気持ちも、本当に

『貴方の』もの?

…………

私は、そこまで日記を書いて、手を止めた。

「言葉だけでも、嘘をついた方が良かったのかねぇ」

フィルローグには、『それ』が、理解出来ない。何人かに告白されたって嬉しくもなんともないからきっぱり断っている。不思議なのは、きっぱり断ると悪く言われることだった。
しかし、そうしないと、つきまとわれるだけなのだ。

「うーん……」

 友達に相談したら、なぜか友達を失ってしまうし、悩みの種でしかないとも言えないから、ひとりで抱えるしかないわけだ。

 考えてたら、部屋のドアがノックされた。

「はぁーい!」

机に置くものを、日記から、教科書に変えてからドアを開ける。

瞬間、何かがさっと振りかざされ、フィルも慌てて避けた。

「ストックマニア……!」

ストックマニア、ストックコレクター、あらゆる呼び方をされる『彼ら』は、頻繁に純血狩りをしているチームのことだった。

黒い影は、身を翻すと、すぐに持っていた鎌を彼女に向けてきた。
先ほども、これで狙われたらしい。





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あきゅろす。
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