努力(4/13)
退屈は子どもたちに似合わない。
メイルたちは討伐に出るか、おとなしく待つか話し合っていた。
ガタ、ガタ、とドアが揺れたのはそのとき。
「せんせい、来たのかな」
誰かが言った。
先生ですかと誰かが聞いた。なぜなら、すぐ入ればいいのに壁の向こうには妙な間があったから。なにやら影が、ガラス越しにふわっと映る。
「まずいな、どこか、結界が破れているのかもしれない」
さっきまでいじられていたリークロードが、椅子の背に乱暴に寄りかかって座ったまま、ぼそっと呟く。
バアン!
音がして、ドアがまた揺れる。
「ドアは、なぜかまだ開けられないみたいだな」
生徒たちは各々、顔を見合わせた。
「どう、すればいいの」
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