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幻滅デイリー
二者択一、一者択一
 いつにも増して、彼はそわそわと浮き足立っていた。はっきり言って、気色が悪い。仕方が無いので、訊いてやる。
「何してんの。トイレなら、さっさと行ってきたら良いじゃない」
じろ、と睨んでやるのも忘れない。第一、わたしは読書中よ。邪魔しないで、って念も押したはずだし。すると、おずおずと彼は口を開いた。
「な。アイツと俺、どっちが良い?」
そんな、どうでも良い事を訊きたかったわけ? アイツというのは、多分、いや、元彼の事だと踏んでいいはず。

 だけどね。

「お前を選ぶとでも?」

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