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幻滅デイリー
噂の真相
「………んん?」
視線を感じ、畳の上で寝返りを打つ。うっすらと瞼を開けると、顔の前に男がいた。
「……………」
「……………」

 目が合った。

 その瞬間に、ヘッドロックをかけてやる。
「何で、この俺様が君に襲われねばならんのだ。この野郎、アァン?」
「らってェ……」
ひーんひーん、と顔を歪める男。
「だって、何だ?」
「ごべんなさひー、もうしまへんからー」
反省した様なので、放してやると畳に倒れ込む。どうやら、やりすぎてしまったか。
「で、何であんな事をしていたんだ」
「だって、綺麗な人からは良い匂いがするって友達から聞いたんですー」
何だ、それは。
「で?」
「何ですかー?」

 キツめのデコピンを、一発お見舞いしてやる。

「ふぎゃ!」
「結果はどうだったか、訊いているんだ馬鹿」
ずい、と迫ると男はヘラッと笑って言った。
「お昼に食べた、ピザの匂いがしましたー」
「そりゃ、君と一緒に昼ピザをを食べたからじゃないか……」

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あきゅろす。
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