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幻滅デイリー
通用しないんだよ
 あなたの正義は、ぼくに言わせりゃ悪なのだ。

「こんな事を言っても、解らないかもしれないけどね。ぼくは、君を殺すよ。だって、仕方ないじゃないか。君が子供の為にぼくから搾取するなら、ぼくは君を殺さなきゃならない。それこそ、ぼくの生活の為にさ。違うかい?」
至極、全うな理由だよと付け足す。煩く喚く、彼女は正しく五月の蝿の様だった。ぼくは君の子供がどうなろうと知った事じゃないし、例えば君の子供がぼくの前に現れたなら容赦なく躊躇いもなく殺すだろう。君は女だから、尚更悪いのさ。

「覚悟しろ」
ぼくは、一撃で仕留める為に振り被った。

 テーブルが、じわりと血で赤く染まる。嗚呼、もう誰かをやったのか。

「痒ッ」
首筋を掻くと、赤く膨らむ。とすると、テーブルの血はぼくの物か。
「ふん、忌々しい蚊め」





※血を吸う蚊は、雌だけだと言われています。雄は、果物の汁を吸うそうです。今年は暖かくなるのが早いですからね、そろそろ蚊も現れる事でしょう。

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