幻滅デイリー 博士と助手 Re;bean 博士「鬼はー内、福もー内ッ!」 炒豆を外に向かって全力投球する博士に、呆れ顔で注意をする助手。 助手「博士、鬼は外ですよ」 博士「いや、これで良いのだよ助手くん。わたしの名は鬼原だからな」 そのまま、豆を投げ続ける博士。 助手「え、一体何なんですか。その設定」 博士「今、決まった」 助手「突然ですね。しかし、豪快に豆を投げて……。後片付けをする、ぼくの身にもなってください」 助手は、掃除機を片手に溜め息をついた。 博士「大丈夫だ」 助手「何がですか。あなたは昔から掃除が嫌いでしょうに、博士」 ふっふっふ、と不敵に笑う博士。 博士「きゅりーん、これを見給え助手くん!」 大きめのU字磁石に、長い紐が結わいてある。 助手「U字磁石?」 博士「実はこの炒豆、鉄が多く入っているのだよ助手くん。この磁石に括りつけてある紐を持って部屋中を歩けば、豆は回収出来るのだ。そして、鉄が多く入っているという事は鉄分欠乏症の女性にも大人気!」 にやり、と笑う博士。 助手「珍しく凄いじゃないですか、早速特許を取りに行きましょう! しかし、どのようにして鉄分が多い豆を作ったのですか?」 すると、博士はキョトンとした顔で答える。 博士「勿論、遺伝子組みか」 助手「うわああああああッ! 駄目ですよ、食品が問題になっている時期に不謹慎ですってば」 慌てて助手が博士の口を押さえるが、時既に遅しとはこの事であろう。 博士「煩い」 博士は助手の鼻孔に、豆をせっせと詰めていた。 [戻][進] |