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幻滅デイリー
とある少年の日記
 ゴミのポイ捨てはいけません、とお母さんは言いました。道路に捨ててはいけません、とお母さんは言いました。ガイカンが悪くなるからよ、とお母さんは言いました。では、そのゴミを拾ってちゃんと捨てれば良いのですか? とボクは言いました。すると、お母さんは笑ってボクをいい子ねと言いました。

 道路に、ポイ捨てした大人がいました。そのゴミは、ダンボールの中に入っていました。そのゴミは、ボクを見てクンクンと鳴きました。ボクは家に帰って、お母さんにゴミは鳴くのか訊きました。お母さんは、鳴くゴミも世の中にはあるでしょうと言いました。ボクは、明日ゴミをちゃんと捨ててあげようと思いました。

 次の日、やっぱり道路にゴミ入りのダンボールはありました。ゴミはボクを見て、やっぱりクンクンと鳴きました。ボクはダンボールを通っている小学校まで、持っていきました。家を早目に出て、良かったと思いました。人の少ない学校のショウキャクロに、ダンボールごと投げました。ショウキャクロの中は、ゴウゴウと火が揺れていました。フタを開けただけで、すごく顔が熱かったです。

 ボクは、ちゃんとゴミを捨てることが出来ました。とても、いいことをしました。

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あきゅろす。
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