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幻滅デイリー
解ってよ、悪戯心2
「おはようさん!」
ぽん、とクラスで一番成績の良い奴の背を叩く。そう、今日は年に一度の健康診断。
「お、おはよう……」
大きな目を一段とまた大きくして言う様子はマズいかと思ったが、大して気にしていない様で助かったとホッと胸を撫で下ろした。

 未だ、手に残る黒鉛を見つめる。
「もう少し、強めになすりつけておくべきだったな」
ふん、と鼻うそやぐ。奴は戸惑っている様子だったが、第一段階はこれで完了だ。

 レントゲンの機械を載っけた車に乗るのを見ながら、「ご愁傷様」と柄にも無く呟いてみた。黒鉛の付いたTシャツだ、レントゲンを撮れば内臓器官に陰りが見られるだろう。ふふ、楽しみだ。あわてふためく様子を見るのが、今から待ち遠しいぜ秀才くん。

 奴は、未だ気付かないだろう。知るのは、診断結果で癌の可能性があるって事を聞かされてからだ。そう考えただけで、自然と笑みが零れた。

 俺より前に出てしまった事を後悔して、再検査をするんだな。

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あきゅろす。
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