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幻滅デイリー
ニートな天使と
 ニートに、人間も天使も無いんだなァと不謹慎にも思ってしまった。

 っていうか、こいつは天使じゃねえ。っていうか、天使だったとしても人間の風上にもおけねえよ! なんて、ふてぶてしい野郎なんだ!

「総一郎、お茶無くなった。ついでに、饅頭食いたい。買ってこい」
「にゃろう……ッ!」
こめかみに青筋が立つのが、自分でもリアルに解った。
「総一郎ォ?」
昼メロを見ながら、寝転がっている男を蹴り飛ばす。何が、不倫の愛憎劇だ。いてこますぞ、この野郎。
「何すんだよ、総一郎。あっぶね、マジであっぶねえな。反抗期か?」
「うっせ、お前天使じゃねえだろ。悪魔だろ、もしくは貧乏神。死ね、もしくは失せろ。はいか、イエスで答えろ」
「カリカリすんなって、禿げるぞ」
カリカリさせているのは一体、どこのどいつだか知って言っているのか。この、馬鹿は。
「俺様は、天使だって最初に言ったろ」
「ニートなら、天使じゃねえだろ。天使は、職業の一環とか何とか言ってたろうが。つか、マジで出てけよォォォ! もしくは、もう出ていって下さいィィィ!」
養えねえんだよ、こんな役立たずは。俺、学生だし。
「えー、嫌だ。過ごしやすいし、下僕はいるし、第一神様がここで修業してけみたいな事言ってたしい」
本音が見えたぜ、クソ野郎が。
「ね? 可愛いマスコットじゃーん」
「テメエ、いい加減にしろォォォ!」
一徹の親父ばりに、俺はちゃぶ台をひっくり返した。



「お隣りさん、今日も煩いわねえ。一人暮らしなのに、難儀ね」
ぽり、と浅漬けを食べながら大家は窓を開けた。



 天使が幸福の象徴だなんて、誰が言ったか。

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あきゅろす。
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