[携帯モード] [URL送信]

幻滅デイリー
恥辱的コンビニ
 カップのバニラアイスを見て、プラスチックのスプーンを取り出す。
「スプーン、お付けしますね」
「温めて下さい」
学生服姿の少年は頬を染め、肩を震わせながらカップアイスを指差した。
「温めて下さい……」
「百五円です」
俺は軽く無視して、金を受け取る。ビニール袋に入れてやると、慌てて取って走っていった。
「有難う御座いました」
出ていった先を見ると、数人の学生服姿の少年達が屯している。どうやら、罰ゲームか何からしい。全く、阿呆だなァと微笑ましくなってしまった。



「いらっしゃいませー」
おや、また同じ学生服姿か。見ていると、生理用品を持ってくる。はは、また罰ゲームかと苦笑してしまいそうになる。
「あ、あの、こ、これ、く、くだ、下さい……」
さっきの子とは違って、あまり恥ずかしくは無い様だ。しかし、かなり吃りが激しい。色付きのビニール袋に入れて、テープを貼ってやる。
「はい、三百二十四円です」
「あ、はい……」
ジャラジャラと小銭を出してビニール袋と交換すると、パタパタと走り去っていった。
「有難う御座いました」

 頑張れよ、少年達。





 コンビニは、たまに遊び道具の一つになるらしい。

[戻][進]

22/31ページ


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!