幻滅デイリー
謝罪御免!
意地というものは、張る為にあるのではないかと思っている。
「3対1だ。誰が謝るのか、解るな?」
上からの目線。いつの間に、こいつは図々しくなったのだろう。そして、一体誰に似たのだろう。苛立ちばかりが、先に走った。
憎しみで人が殺せたらどんなに良いか、と以前に聞いた事があった。万が一、憎しみで人が殺せたなら、ぼくはきっと天下を取れるに違いない。
閑話休題。
百パーセントの割合で悪かったのが、こちらだったとしても。御免なさい、の「御」の字だって言いたく無い相手が遠回しに「謝れ」と言っている事自体が許せる事ではなかった。
ぼくは、ゆっくりと口を開く。無表情に、威圧感を込めて低音を響かせた。
「お前だよ」
[進]
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