過去拍手
7
しばらくして見えた従姉妹の家にホッと息をはいて、ドアを叩きました。
「ルゥ!!開けて!!私よ、アリーシェ!!」
ガチャと音がしたと思ったら、すぐに可愛いらしい顔がアリーシェを覗き込みます。
その顔はアリーシェを確認すると花が咲いたような笑顔を見せました。
「アリーシェ、久しぶり!!あれ?なんか急いできたの?汗びっしょりだよ?」
「私は大丈夫、それよりも危ないのはこのあたりに狼がっ…」
「狼がいるから気をつけろってか?フッ…お前こそ気をつけた方がいいんじゃねーの?」
アリーシェがギリギリと振り向けばそこには…
「よぉ?さっきはよくも騙してくれたなぁ、おい。」
カイトが立っていました。
「誰?お客さん?」
呆然と立ちすくむアリーシェの横から顔を出してルゥがたずねました。
「ルゥ、危なっ!!」
アリーシェがルゥを家の中へと押し込もうとするも後の祭り。
カイトの姿を見たルゥはぽつりと
「狼さん?」
と言ったのでした。
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