龍と花 嫌じゃない そうだよ、なるなんて言ってないもん! ジトリと龍也を睨む ただ全然効いていないようで、俺の腰に回した手はそのままで、龍也はクッと笑った 「『まだ』だろ?すぐに落としてやる」 まっすぐに目を見て言われ、顔が熱くなるのを感じた。龍也を見ていられなくて視線を水面に 移す 龍也の脚の間から抜け出そうとして前に出ると、腰をグッと引かれた 「っひ!」 「何処に行く?」 そのまま抱き寄せられ、また密着する形になる 「何処に行こうと、お、俺の勝手でしょう」 「ダメだ。ここに居ろ」 耳元で少し寂しそうな声音で囁かれる・・・ そんな風に言われたらどうしていいか分からなくなるじゃんか・・・ はぁ、とため息をついて龍也を見上げる 「・・・どうせ、離してくれないんでしょう」 「ククッ、よく分かってんじゃねーか」 ゆっくり顔を近づけられる 腰を抱えられているため逃げられない 「・・・っ、ん」 またキスをされ、何回も唇を食まれる 「は・・・嫌か?」 「・・・ん、や・・・じゃない・・・多分」 多分かよ、と小さく笑う龍也に心臓がドクリと跳ねる・・・なんか、俺、変だ・・・ [*過去][未来#] [戻る] |