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龍と花


ぼけーっとおお兄さんを見ていると、頭をポフポフとされて、体の向きを変えられた

「さ、もう部屋にお戻り・・・龍也たちが帰ってくるよ」

俺の背中を軽く押し、部屋へ促す
あ、そうだ。と言ってお兄さんは俺の着物をちょいちょいと引っ張った

「俺は、伊波 若狭(いなみわかさ)・・・君は?」
「日向楓です」
「楓・・・いい名前だね。君に合っている」
「ありがとうございます、伊波さん」

俺がそう呼ぶと、違うよ、と言って伊波さんは 首を振った

「若狭と呼んで?ね、楓」
「・・・若狭さん?」

そう呼ぶと嬉しそうに笑った
目元が見えないからよく分からないけど・・・
多分今までで一番の笑顔だ

「うん。じゃあ行くね・・・あ、俺に会ったことはなるべく人に言わないで。・・・もし、俺に会いたくなったら、一人でまた奥の方においで、楓を迎えに行くよ」

俺にはわかるから、いつでもいいよ。
そういうと若狭さんは来た道を戻って行った

・・・不思議な人・・・でも話していると、すごく落ち着いた・・・なんでかな?
・・・また、会えるかな


[*過去][未来#]

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あきゅろす。
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